自由市場&市内散策&デパートへ

駅の両側にある「自由市場」へ。ここは数年前のガイドブックなどには漸く品物が豊富になったようすが書かれていたけど、結構食料品、衣料品、雑貨なんでもそろっている。

ただ、生鮮食料品以外は、韓国、中国からの輸入品が殆どでしかも品質もあまり良くなさそう…。

書いたいものもなく、ぶらぶら…。フルーツなどの並べ方はとてもきれい。移動販売車にも実にきれいに

ならべている。

市内観光というか、ぶらぶらガイドブックに載っているところへ。「ガガーリン公園」は天候のせいもあって人が殆どなくひっそり・・・。よく写真の出ている旧樺太支庁の建物をそのまま利用した「博物館」は本当に江戸城を模しただけあって、お城だ・・・。入り口には狛犬も。「スラビアンカバザール」は、ロシアでは珍しい日本のスーパー方式。売っている物は輸入品も多く、価格も高め。外国人向けに作られたそうだがロシア人にも人気になってきているとか。でもPAKUさんの話では、サハリンは景気が悪く1,2ヶ月給料をもらえない人も珍しくなく、とてもこのようなスーパーやレストランでの外食は無理とのことだった。ただ、ロシア人はダーチャと呼ばれる家庭菜園などで自分たちが食べる物は作って自活できるので食べ物がないということはないらしい。

その後デパートへ。デパートといっても日本のような華やかさはなく、一応3階建てなどになっているぐらい…。ただ、3年前に行ったウラジオストックのデパートよりは品物が豊富だったかな。

主人が、時計を購入。中に戦車の絵が(^^ゞこんなの好きで…。中国では毛沢東の手が秒針のミニ置時計を買ったし。そう言えば、北朝鮮の金日正バッチをつけて作業服を着ている男性たちがデパートにいて、えっ?って思ったのであとでPAKUさんに聞いたら、サハリンに北朝鮮から出稼ぎに来ている人との事。そうかぁ…、ロシアは北朝鮮と国交があるからそんなことも出来るのね…。

しかし、時計一つ買うにも手書きでなにやら書き込んでまぁ時間のかかること!

あと驚いたのは、100円ショップのダイソーの商品が、ダイソーのタグをつけたまま250ルーブル(1000円)で売られていたこと。そう言えば…、稚内駅前のダイソーで一杯買っているロシア人が数人いたなぁ…。特にパンストとかがロシアでは高く、1足安い物で1000円ぐらいしていたので、安い日本製を買ってきてここで売ればかなり儲かるかも。特にあのダイソーの100円商品は、どう見ても100円に見えないものが一杯だからねぇ…。あの店が出来てからどこの国に行っても、お土産物が高く感じて…。…で、何も買わなくなっちゃうのよねぇ…。

  

きれいにディスプレーされたフルーツ!           戦車の絵付きの腕時計と手書きの領収書?

 

私たちは汽車が好き!

海外で汽車に乗るのはとても楽しい。特に寝台車は国内外問わず大好き。このサハリンにもサハリン鉄道が南北に通っていて、寝台車で北のノグリキと言うところまで行ける。最初は乗ってみたいと思っていたが、ガイドブックや旅行記を読むとだんだんやめとこう…となった。

まず、北まで行ったら同じ路線をまた車中1泊して戻ってこなければいけない。そのノグリキという街は特に何もなさそう…。車中からの景色は北海道の景色と似ているとの事。8月の中旬かなり暑くなる時もありクーラーのないサハリン鉄道では大変な様だ…等など。寝台車に乗るのは好きだけど、1泊で満足するので…。シベリア鉄道に乗ったときも、1泊で充分だった。だって、景色がずーっと、同じだし…。と言う事で、今回はユジノサハリンスクのみの滞在としたが、やっぱり乗ってみたい!!

ちょっとでいいから! ・・・で、T社に尋ねるとすぐに日帰りで汽車で行ける案をアドバイスしてくれた。「あ!これいい」と思ったのは、夕方ホルムスク行きの汽車で1時間余りのドリンスク(旧落合)に行き、帰りはバスでユジノサハリンスクに戻ってくると言うもの。

・・・で、実行!午前中に念のため確認する為駅に行き、時刻表を見る。どうやら柱に張ってある印刷された時刻表が今年の運行予定表らしく、16時30分行きがある。火、木はないとの情報があったので水曜日にドリンスク行きを決めていた。ちょっと気になったのは、某地球の歩き方の時刻表とはぜんぜん違ったので…。ガイドブックによると昼の便がある…。もちろんロシア語だけの時刻表では理解できず、ダメもとで英語の出来る人を探したら何と、いろいろと探してくれた。後でわかったのはその人は切符を売っているひとで実に詳しく、ガイドブックの時刻はモスクワタイムだと言う。

以前シベリア鉄道に乗ったときは、すべてモスクワの時刻で書かれていたのである程度想像はしていたが、まさかこのガイドブックは「サハリン鉄道」の事を書いてあったので、何も全く関係ないモスクワ時刻にしなくたっていいと思うのに。サハリンに住んでいる人って、モスクワが今何時かなんていつもわかっているのだろうか?まぁいい。了解。・・・で、T社のアドバイスではこのドリンスクまでの切符は汽車に乗るときに入り口で買えるとのことだったのでそれを確かめると、NO!

窓口で前もって買わないとダメだと言う。そこで、その場で並んで購入。

何とその時、さっきまで私たちの質問に英語で答えてくれた彼女が隣の窓口をオープン。早速、

「ДОЛИНСК ドリンスク [落合] No.693」と書いて、渡すと92X2と。

「え!ひとり92ルーブルもするの???」ガイドブックの汽車の料金はものすごく安い。

2時間近くバスに乗ったときも35ルーブルと安かったが、汽車はもっと安いと書かれているのに・・・。でも、一番安い席がこれだと言うし、いや正確にはこの切符しか無い様で・・・。

とにかく購入。夕方には切符を持って意気揚揚と汽車に乗り込んだ。

  

汽車の切符(切り込みが金額を現している)      サハリン鉄道に乗車

 

え!ドリンスク(旧落合)たった10分の滞在?

汽車は座席指定。満席のようだった。早めに切符を購入しておいて良かった。乗車してからも、なんとなく落ち着かない。停まる駅ごとにロシア語の名前を確かめ、「うん、大丈夫、ちゃんと向かってる」と確認しながらだから。あと、ドリンスクからの帰りのバスにちゃんと乗れるかの心配も。

30分に1本のバスはあると言う情報だったが、この汽車が着いてから最終バスまで余り時間がないのでもし「今日のバスの座席はすべて売り切れました」と言われたらどうしよう・・・。などと考えたりして。そんなに心配するなら行かなきゃいいのにねぇ(^^

汽車の中では、長時間乗るのか、燻製の魚をつまみにウォッカなどを飲んでいる人が多い。

あっという間に1時間は経ち、ドリンスクに到着。外に出ると何もない…。まずは、帰りのバスの切符を買いに行くとそこには時刻表らしきものが貼ってあって、私たちが到着した時刻のすぐあとの時刻と30分後ぐらい、そしてその1時間あとに最終便があった。まぁ、あたりには何もなさそうだったので30分後ぐらいのにしようと思い「18:25 ЮЖНО-САХАЛИНСК ユジノサハリンスク」と書いて渡すと、すぐに購入出来た。一人35ルーブル。汽車の半額以下だ・・・。

 

さてと、まずトイレに行ってと思いながら歩き始め、ふと買った切符を見ると「17:50」と。

「ひぇ・・・、これあと3分後に発車するバスじゃない?」急いで戻る。「ねぇ18:25のに乗りたいんですが・・・」と言っても通じるわけがない。中から人が出てきて、もうあのバスに乗れと言う風に指差す。「えー、バスの乗り場を聞いてるんじゃないのに・・・。時間変えてよ・・・。」と思っても、通じない。

なんと中から人が出てきて、私たちをバスまで案内しようとしている。「そんなぁ・・・、今着いたばかりなのに・・・ちょっとはドリンスクの街を歩かせてよ・・・」と言っても無理。向こうにしてみれば、「何言ってんの、18:25分まで待たなくったって、もうすぐ発車するんだから着いてきな!」って言うとこか・・・。もうこうなれば、「いいよ。もう戻れる時もどろう!」と言うことに。

これで拒否してて「だからあれほどもう空いている座席はこの時間しかないって言ったでしょ!」

って言われて、どのバスにも乗れなくなったりしたら怖かったし。でも、行きたいところは・・・。

そうトイレ!!急いでロシア語で「トイレ」と書いたメモを渡すと「ぎょ! 今からトイレに行きたいの?」と言うような表情。ニコッツ!と笑ってみた!

だって、これから1時間以上かけてもどるのに行っておきたかったんだもの。彼女の案内でまた駅舎に戻る。なんと彼女は鍵を持ってきてトイレを開けてくれた。しかし、駅のトイレに鍵…。しかも、停電のようで、真っ暗。窓もない。ライターで照らせと言う・・・。しかしどうやったらライターに火を点けながら・・・。もういい! 穴があると思われるところに・・・。ははは。終了!!

 

急いでバスに戻り乗客になると、彼女も乗車。彼女は車掌だった。

日本ではまず廃棄物処理場でもお目にかかれないほどのおんぼろバスだから、私たちの座った席の天井から雨が漏って来て・・・。それを見た彼女、こっちに来いと言う手招き。なんと、他の人が座っていた所を詰めさせて。しばらくすると今度は、運転席の隣に座れと言う。前がよく見えていいから・・・と言う。でも・・・。もちろんシートベルトなんてないし・・・。こんなおんぼろバスが正面衝突したら・・・。

しかし、何べんも言うので・・・。はい、よーく前は見えました! 

そのあと車掌の彼女と会話を交わそうとしたが、もちろん通じるわけもなく・・・。彼女は私のメモに「・・・・・」と書いた。聞いてわからないから書いてきたのだろうが、そんなもん理解できるぐらいなら苦労はしないよ・・・。あとでPAKUさんに聞いたら、「それは、旅人?と言う意味です」と。なるほど。

でも、一緒に理解し合えたものが! それはデジカメ!! 今まで撮った画像を見せると「アー、そこに行ったのね」と言う具合に。ホルムスクもよく知っているようで、レストラン「くしろ」の画像にも頷いていた。そうこうしているうちに、ユジノサハリンスクに無事到着。

ドリンスク滞在はたった10分だったけど、なんかとっても楽しい小旅行だった。

 

夕食は「マスチェル・イ・マルガリータ」で

最後の晩餐は、ホテルから近い日本語メニューが置いてあると言う「マルガリータ」へ。

この夕食の為に700ルーブル余り持ってはいたが、考えてみれば2800円。これで外国人に人気のあるレストランに行くのだからちょっと心配。何と日本語メニューはあっても値段が書いてない・・・。

ここのレストランもロシア語しか通じない。やはりロシアはロシア語が出来ないととっても不便。

3年前に、ロシアに行った後の感想で「今度ロシアに行く時はロシア語を少し勉強して」なんて書いてたのに結局「スパシーバ(ありがとう)」「ダー(はい)」「ニエット(いいえ)」「ズドラストビェーチェ(こんにちは)」だけで来てしまった・・・。

あ!もうちょっと知ってるよ、便利な2つの言葉。脱線するけど書いておくと・・・

「パジャールスタ(お願いします)「モージナ?(いいですか?)」

「xxxパジャールスタ」って言えばオーダーの時もOKだし、「写真を撮っていいですか?」と頼む時にはシャッターに手をかけて「モージナ?」って言えばみんな撮らせてくれる。ひとりも拒否されなかったもんね!!

・・・で、話はレストランに戻って。

しょうがないから少し頼んではジェスチャーで「いままででいくら?」と尋ねながらの注文・・・。

せこい日本人に見られたかなぁ・・・。でも、結果的には478ルーブル、2000円しないで2人お腹一杯おいしいロシア料理を堪能!あれ?前日の値段と殆ど同じだ。偶然にも!

   

いくらとバター、からしソースつき帆立、えび、ボルシチ、肉をたたいてやわらかくしたステーキ、

蜂蜜付きのクレープ、肉餃子入りスープ、チェリー入りのアイスクリーム、砂糖入り紅茶、ナチュラルコーヒーを注文。日本語メニューに書かれていた料理の名前はロシア料理の名前をこんな風に書いてあった。 しかしメニューにあった「田舎娘風サラダ」「なまいきサラダ」ってどんなサラダ?

 

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