初めての入国 カンボジア 

 夜の7時半、カンボジアのシェリムアップ空港着。

ここからは、ガイドさん付。まず、空港近くのレストランで中華料理の夕食。

「飲み物頼んでください」とメニューが配られました。

 コーラなどのジュース類が1ドルで、ビールが2ドルと良心的な値段。でも・・・

「温かいお茶は無料です」と言うガイドさんの一言で、半分以上の人が何も頼まず。

 海外で、お水やお茶が無料で出ることはまずないけど、さすが、旅行客相手のレストランだけあって、そういう日本人のニーズも取り入れたんでしょうね。

 6人ひとテーブルでの中華だったので、いろんなものが食べられ、よかったです。味もまあまあ。

 

 ホテルは、例のごとく、コースランクによって違うので、何箇所かで止まり、そのたびにガイドさんがチェックインをして戻ってくるのを待ったので、私たちの「サリナホテル」にチェックインしたのは、10時過ぎだったような。

 きれいなホテルです。場所も街中からすぐでC級ホテルを選んでよかったなぁ・・・って^^;。

朝食は、プールサイドに面したレストランでバイキングスタイル。

 いえいえ、朝食より先に、出かけましたよ〜。何と4時起き! いえ、起こされました〜!!

「アンコールワット」の日の出を見るためです。

 皆さん、寝不足でも参加します。今は、雨季なので、ここの所日の出が見られない・・・と言うガイドさんの説明でしたが、「皆さんの行いがよかったのですね〜」と言う、感想どおりきれいな日の出が拝めました。日の出を見るなんて、今までにあった?っていう感じですよね。

 海に沈むサンセットなら、よく見ても、日の出は・・・。

 ガイドさんの言うとおり、アンコールワットの左の端から太陽が昇ってきました。

 

 午前中に、「アンコールトム」「バヨン南大門」「ガジュマルの木がからまるタ・プローム寺院」などを観光し、お昼は、カンボジア料理。これが、おいしいんです! 特に「ココナッツカレー」は、まろやかな味でお気に入り。タイ料理などと違って辛過ぎることもなく、香辛料も余り入ってないので、カンボジア料理は日本人の口に合うそうです。

 

 午後、ホテルで休憩した後、またアンコールワット見学に。

 今度は、中に入って、レリーフの説明などを聞いたり、一番高い塔に登ったり・・・。

これがちょっとやそこらの急階段じゃなくて、何と傾斜70度と言う、両手を付きながら這って登るという感じで下を見たら怖くて登れない・・・降りる時は細い金の手すりがなければとても降りられない状態でした。

 その後は、また急斜面を登って高度60メートルの丘、「プノン・バケン」から下の方に見えるアンコールワットを眺めたり。

 ここには、両足を地雷で失った人とか、体が不自由な人の物乞いが多かったです・・・。

ちょっと前まで、内戦を繰り返し、地雷があちこちで罪のない人々を未だに苦しめている国だと言うことを実感させられます。

 9年前、はじめてホーチミンに行ったときも、かなり足を失った人とかの物乞いを見かけたけど、今回は少なかった気がします。少しは、社会保障制度がよくなってきたのでしょうか?

 カンボジアは、まだまだこれからですね。小学生にすら義務教育制度というものがないので、学校に行ける子供はごくわずかです。殆どは、子守か、仕事を手伝うかの働き手で、靴も履いてません。私がフォターピァレントになってサポートしてる「ダルニー奨学金」と言う、NGOも以前は、タイの地方に暮らす、貧しい家庭の為に中学校に行けない子供への援助でしたが、最近は、カンボジアの子供へのサポートをはじめたのも頷けます。

 

 夕食は、カンボジアのダンス「アプサラの舞」を見ながらのバイキング。

はっきり言って、このダンス類は、「タイ」「インドネシア」などと区別がつきません・・・。

みんな、指をそらせて、同じようにきらびやかな衣装なので。まぁ、華やかですよ。

    

       アンコールワットの日の出               朝日が差し込む回廊から

   

ガジュマルの木が遺跡を覆ってます 女神デバターのレリーフ  胸がピカピカなのは触るから^^;?

   

御馴染みの全景:天気がよくてラッキーでした          傾斜70度の階段

 

カンボジア料理の昼食:ココナッツのジュースは1ドル         アプサラの舞

 

ガイドのアンさんを通して感じたカンボジア

 シュリムアップでのガイドの「アンさん」は、まじめで、丁寧な日本語を話してました。

 3年前から日本語を学び始めたと言ってたけど、3年でどうしてそんなに話せるんだろう〜って驚くほどです。よほど必死に勉強したのでしょうね。

 シュリムアップで生まれ育ち、「日本人の先生が教える塾で勉強してたけど、今はその日本人の先生が帰国してしまったので、質問があっても聞けなくて困ってます」と。

 

 観光ガイドだから、もしろん歴史、遺跡、文化、何でも知ってるし、日本人観光客からいつも情報を収集しているようで、「カンボジアでは・・・ですが、日本では、そうではないようですね〜」とよく言ってました。

 一緒に参加する日本人観光客も、それぞれ泊まってるホテルも違えば、参加コースも違うのに、常に人員確認して、集合時間をそれぞれに伝え、早朝から夜遅くまで毎日同じコースを繰り返してるんだろうなぁ・・・って思います。

 「カンボジア人が朝一番先にすることは、井戸からの水汲みです。シャワーはないので、川で水浴びをします。私の家もそうです。暑いので、冷たい水が気持いいです。日本人は夏でも、お湯のシャワーがいいようですねー。」と。

 「電気も、殆どの家庭でないですし、あっても電気代が高いので、お正月ぐらいにしか点けません。ガスもないので、練炭で調理します」とも。

 そう言えば、ホーチミンから夜のフライトで、シュムリアップ空港に降りる時、地上が殆ど真っ暗で驚きました。外灯が殆どないからだったのですね。

 

 シェリムアップは、アンコールワットなどの遺跡が発見されて、有名にはなったけど、近代的な建物と言えば、ホテルと、観光客向けのレストランなどだけです。

 到着の夜部屋でテレビを見ようとしたら映らなくて、フロントに電話したら「どの部屋のテレビもいま映らない状態です」といわれ、「日曜日の夜だからかなぁ・・・」って思ったので、それをアンさんに翌朝尋ねたら「そうかも知れませんねー」と言う返事だったけど、それは自分の家にテレビがないからわからない・・・と言うことだったのでしょうか。

 翌日からは、私たちの泊まったC級ホテルでも、NHK衛星放送もちゃんと見られました。

 

 きれいなホテルに泊まり、きれいなレストランで食事し、砂埃を立てながら走り回る観光バスなどを地元の人はどう見てるんでしょうね?

 「1ドル、葉書」と日本語で言いながら、近寄ってくる子供たちも大勢います。

はだしで、服なんて、いつ洗ったんだろう・・・状態です。でも、他の国の物売りよりもしつこくないのです。買いたいものがなくって、つい無視してしまいますが、しつこくないと、逆に買ってあげたくなるものですね。

 旅行会社指定と思われる、土産物屋も行きましたが、そこも余り店員がしつこくないのです。

 お国柄?国民性?でも、売り上げ余りないでしょうね・・・。売ってるものが、ほとんどベトナム・タイ・マレーシアとかで売られてるものと同じなので。つまり、カンボジアにはまだ工場とかの投資がされてないのです。農業が殆どで、他のものはずべて輸入品になってしまいます。

 

 この国がこれからもっと発展していく為には、まず、平和と安全を国全土で確信できるようにし、外資を導入していかないと、無理だと思います。タイのバンコクなどが今のような大都市になったのもここ10−20年だと思うけど、カンボジアの首都プノンペンがそのような大都市になるにはもっと時間がかかるかも。でも、各村ののんびりとした農村の生活を見ると、発展するばかりが近代的になるばかりがよいことじゃない気がします。

 昼間、ハンモックで寝ている人々の生活を見て、朝から晩まで背広を着て大都会の中で働く夫が「いいなぁ・・・」と。 人間らしい生活ってなんなのでしょうね。

   

   

手作りの楽器を演奏してお金を稼ぐ子供たち     高床式住宅と手で植えた田んぼ

 

郊外にあるバンテアイ・スレイ

翌日はシェムリアップから50キロ離れた場所にある、遺跡を見に。

その遺跡は、つい最近まで発掘されてなかったと言う事でしたが、レリーフなどがとてもきれいに残っているので有名です。道中は、高床式住居の村々を通り、最近舗装されたので、とても快適になりました・・・と言う道路を飛ばして1時間。

快適になったといっても、バス自体のクッションが日本製と比べるとよくないし、舗装も一応土の道じゃない・・・程度なので、ガタガタする事も。

 

午後は、自由行動に。オプショナルで湖に行ったり、1時間20ドルのマッサージへの案内もあったけど、私達は、自分たちで街に出て、盲人が自立する為に営業していると言うマッサージ店に。

単独行動で街をブラブラする日本人は殆どいないようで、ホーチミンなどと違って日本人に逢いませんでした。まず、ガイドつきのツアーに参加している人は、ホテル以外でガイドがいない時は、外に出ないようです。シェムリアップの街自体は、大きくないし、夜の一人歩きなどを避ければ特に安全上は問題ないようでしたが。

ただ、アンさんがよく言ってたのは「交通事故には気をつけてくださいね。事故を起こして、人を殺してしまうと、2000ドル(22万円)支払はなくてはなりません。でも、怪我や後遺症だと、一生面倒を見なければいけないので、車で人をはねてしまったら、死んでもらったほうがいいので、死ぬまでもう一度はねに戻ってきます。だから、一度はねられたら、逃げてくださいね!」って!!

ひえぇ・・・もんですよね。でも、この話をタイに住んでいた経験のある姉にしたら「あら、タイと同じだわ〜」って。みなさん、交通事故にはくれぐれも注意です。

シェリムアップは、交通量は少ないですが、信号も1箇所しかありません。道路を渡る時ひかれたら、ひかれた方が悪いようです・・・。

 

そうそう、街を自由時間にブラブラして行った、盲人の方のマッサージ店よかったです。

1時間でたった3ドル。クーラーのない、倉庫のような小屋でしたが、扇風機の風が結構涼しく、服も着替えて、ベットに横たわり1時間以上かけて、日本式指圧マッサージを丁寧にしてくれて気分もリフレッシュ! チップなんて滅多にあげないのに、安かったし、頑張ってくれたので、1ドルづつプラスしました。 西洋人の常連客らしき人も来ていました。

本店が六本木にあると言う旅行会社お勧めのマッサージ店よりも、価値大だと思いますよ。

 

オールドマーケットで買い物時間の後、夜のフライトまで夕方から、またアンコールワットへ。

しかし、かなりのスコールで、気温が下がったのはいいけど、前日のブルースカイとは全く違ったさびしい表情のアンコールワット遺跡でした。

天気がいい時に、写真も撮っていたのでよかったですが、こんな天気の時だけに尋ねたら、印象がかなり違っただろうと思いました。今回は短時間だったけど、3回アンコールワットを見れて、朝焼け、晴天、スコールと違う表情を見られてラッキーでした。

  

土の中に埋もれてたとは思えない見事なレリーフ  暑い中でも「はすの花」が涼しげでした

 

盲人の方のマッサージ店       トゥクトゥクでホテルに戻りました(交渉で1ドル)

    

アンコールワット横の寺院のお坊さんたち      スコールは子供の絶好のおもちゃ?

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