父の作品写真館

 

転勤族サラリーマン生活を60歳で終え

「これからは、仕事・趣味・ボランティアを同じくらいにやりながら元気に過ごします」

そんな手紙を受け取ってたのに、63歳の誕生日を迎えてすぐ脳梗塞で倒れました。

3箇所の病院で10ヶ月の闘病・リハビリを頑張り母の待つ自宅に戻ってきました。

後遺症は「右半身麻痺」と「失語症」。

 

全く動かなくなった右腕を「もう60年も働いてきたから今度は左手に頑張ってもらおう」

そう思えた父はすごいと思います。

倒れてすぐ左手にペンを持って練習を始めました。

練習と言っても重症の失語症で言葉が出ない、わからない、読めない状態。

ひらがなも小学生と同じように50音表から学びなおしました。

 

文章を書くのは好きだった父ですが、絵はそんなに描いた事はありませんでした。

1年も経つと左手で書いたとは思えない「字」「絵」になりました。

ここに載せた「絵」は、だいぶ経ってからのものです。

当時青森・埼玉に住んでいた私に送ってきた「絵手紙」、自宅にあった数点の「絵」です。

 

「星野富弘さん」のように、首から下がすべて麻痺して口ですばらしい絵を描き続けてる方に比べると

利き手を交換しただけですが、でも、上手だと思います。

右手でも私はこんな絵は描けませんから。

倒れてから6年後「胃がん」であっけなく逝ってしまいましたが残された「絵」を紹介する事は

天国の父にとってもうれしい事かな?って思うので作ってみました。

これは、倒れてから9ヶ月目ぐらいのハガキ

他の海外の絵は50代に父が母と一緒に出掛けた先の思い出を絵として描いてます。

 

 

 

  

  

 

 

 

 

この2枚は、ハワイのワイキキ海岸。

左は暑中見舞い用。右は最後の作品。

倒れて6年経った頃、母がまた一緒に海外に行きたいな〜って。

4月に3人で行きました。

海が見えるコンドミニアムに泊まってステーキをおいしそうに食べていたのに

帰国後の健康診断で「胃がん」が発見され11月2日早朝一人で旅立ちました。

 

 

四十九日に私たち家族の思い出と父の遺言・若い頃の日記を雑誌形式にして親族に配りました。

脳梗塞で倒れてからも、一回も愚痴を言わずにリハビリを頑張っていた父。

69歳で逝ったからちょっと早かったけどいろんな思い出を私達に残してくれました。

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