まさか、こんな大変な時期に行った事になるなんて思いもせず・・・

        エジプトに行って来ました! 2010.1.23−30

   

 

プロローグ

 

 チュニジアに政権交代が民衆の力であっという間に実現し、他のアラブ諸国にも影響が現れるかも・・・とは言われていましたが1000キロも離れているし、特に心配もしていませんでした。

 まさか、エジプトで激動の日々に自分達が遭遇するとは・・・

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いつからでしょう? 何となく「ピラミッド」が見てみたいと思ったのは?

「百聞は一見にしかず」が好きな私達。

今まで、有名な遺跡・世界遺産等を駆け足ながら見てきました。

ボロブドール遺跡(インドネシア)、アンコールワット(カンボジア)、タージマハール(インド)

万里の長城(中国)等、いずれも雄大・壮大でした。

 

昨年夫が早期退職したので、エジプトが暑くないこの時期に行けました。

夫の母も、私の母も、そう、計4人で8日間のツアーに参加。

 

食事・観光付のツアーは自由時間がなく本当は避けたい所ですが、ツアーの方がずっと安く行けます。

以前個人手配でトルコに行った時、一人20万以上掛かったのに、ツアーだと半額でした。

しかも、北アフリカって言うと、何かあった時ツアーの方が楽ですからね。

 

エジプトの春・秋は、日本の夏と同じぐらいですが、夏は、40度以上になり昼間はとても観光どころではありません。一年中で一番寒いのが1−2月。それでも、昼間は20度ぐらいあるので寒い日本から行けばかなり暖かく感じます。

 

添乗員さんから2日ぐらい前に電話が来て「お腹を壊す方が多いのでポカリスエット等を・・・」と言う連絡に、出発前は、クリスマス頃から調子が悪かった胃腸の心配をするぐらいでした。 

 

2011年1月23日(日)

 

思えば、出発前から穏やかな出発ではなかったです。

寝起きに母から電話。声がうわずっていました。

「・・・から落ちてね」「えっ?」

どこかから落ちて怪我した? もしかして行けないとか? ドタキャン?? ドキッとしました。

・・・・・

よく聞けば、前夜遅くにスーツケースのフタを締めようとしたら留め金の部分から何かが落ちてフタがきちっと締められない状態らしい。。

 

「ガムテープで修理してバンドで止めて、手にガムテープも持って成田に」と伝えました。

スーツケースなんてどうにでもなる。

出掛けからふぅ〜。

成田空港で合流したら何の事はない、留め金にガムテープを貼ったスーツケースと伴に義母と一緒にニコニコしゃべりながら既にチェックインカウンターに並んでいる。

 

「席がバラバラになるからちょっと待ってて」と言って私達も旅行会社係員からE−チケットを受取り一緒にエジプト航空カウンターでチェックイン。もちろん、4人分のマイレージもUAで登録確認。

 

今回は、前回母と一緒にクロアチア等の中欧諸国に行った時に利用した(参加者の平均年齢が高い)K社のツアー。

その名も「不思議と神秘の宝庫 エジプト8日間」

エジプトの冬は観光に一番適している時期なので、ツアーは満席。

総勢34名参加。多いですねぇ。

日本から添乗員が同行。

海外旅行の添乗員には、絶対なりたくないな〜、いや、なれないと思いますね。自分が海外に行くだけでも緊張するのに、早朝から深夜まで34名もの安全を確保しながら旅程を順調に進めるなんて並大抵の体力と精神力では持ちませんよ。

 

今回の添乗員Sさんは、40代半ばぐらい?の女性。

中々感じがいい。ツアーの雰囲気は添乗員によっても代わりますからこの第一印象は結構重要です。

 

成田から週6日去年からエジプト(カイロ)まで直行便が就航しているエジプト航空の機体は、前の席に映画や色々なゲームなども出来るパネルも付いているし、日系よりも座席に多少ゆとりがありGOOD!

14時間のフライト中に2回の肉や魚料理の食事と、途中におにぎり+どら焼きの配布。

機内でどら焼きが出るなんて初めて。

 

2本の映画を見て、3回食事をして、雑誌を読みながらウトウトしていたら退屈する間もなくカイロ空港に到着。きれいな大きな空港には、既に大型バスも来ていて順調に40−50分でピラミッドがあるギザのホテルに到着。大きなプールがあるリゾートホテル。

夫と2人の海外旅行では、フットワークが重要なので、ホテルは古くても街中を選びますが、こういうツアーでは、ホテルの外に出る自由時間もないので回りに何もない場所にホテルがあっても気になりません。

 

 5星デラックスホテルと言う割には結構部屋の設備は古め。お風呂の水の流れが良くなかったり、肌寒いので「HEAT」と入れても冷気が出るので聞いて見たら、HEATという表示があってもクーラーのみの設備だったり。まぁ、ツアー料金がかなりリーズナブルなのでこんなもんでしょう。

 それでも結構夜のライトアップも朝靄の中のプールサイドもきれいなリゾートホテルでした。

 

 

                                                                       

2011年1月24日(月)

 

 朝食はビュッフェ形式。

 美味しそうなカットフルーツやサラダもありましたが手をつけませんでした。

      

 えっ? こんなに美味しそうなのに何故??ですよね!

 

 添乗員さんから、前日カイロ到着後のバスの中で、エジプトでは水道水は飲めない事+歯磨きもミネラルウィーターでと言われていましたし、サラダやカットフルーツ、ジュースの中の氷も危ないと言われていましたからね。

 まぁ、私達が泊まるホテルのサラダやカットフルーツはあまり食べなければ大丈夫とは言われても、胃腸の調子が旅行前からあまり良くない私としては、出来るだけリスクをなくす為に、この旅行では生ものは食べない!と決めていました。

 後々それが正解だったことがわかりましたよ!!

 エジプトの水がそんなに悪い訳ではないのですが、日本人には免疫のない何かが潜んでいるのでしょう。

 

 さて、集合時間となりました。

 今日から帰国日までの通しの現地ガイドは日本語が上手なタメルさん。

 「貯金をためる」の「タメル」です・・・との自己紹介で一辺で名前を覚えました^^。

 

 そのタメルさんより「明日(25)にカイロ市内でデモがあるので予定を変更します」と。

 本来なら、ツタンカーメンの黄金のマスク等があるエジプト考古学博物館は、25日でしたが先に行く事になりました。ただ、既に当日のみ有効のチケットを買っていたクフ王のピラミッドに先に行ってから。

 

 いいですよ〜。まずは第一目的のピラミッド♪

 ホテルから10分もしないうちに突然ピラミッドが・・・。

 聞いてはいましたが、ギザのピラミッドって街中と接している所にあります。

 

 ん〜、ちょっともやっているというか、霞んでいると言うか・・・逆光だし・・・。

目の前なのに・・・。 近寄ればこんなに大きな石の塊ですよ。私の身長163センチですから。

 

因みに、今回↑この4人で参加です!

1日限定300人だけが入れるという「クフ王のピラミッド」の中は、狭い・・・登って下って疲れました・・・。

   

  その次に、3つのピラミッドが見える砂漠側へ。あれっ? 4つ見える??

  ラクダに乗りたい人は一人5ドル。半分ぐらいの方が乗っていましたよ。私たち4人はパス!

  初日から「落馬」ならぬ「落ラク」なんてして骨折でもしたら大変ですからね^^;。

ラクダのお尻を撮ったりして遊んでいました(笑。

  

 

 お次はスフィンクス!! ここの前でツアー客全員の集合写真撮影!

 「このツアーでの集合写真はここでしか撮りません」と言う案内のせいか、半分ぐらいがお申し込み〜。11000円ですが、この手の集合写真って持って帰ってどうするのでしょうか?

 うちは、買いません・・・が・・・二人の母親がお買い上げ〜^^;。

  

 

 お次は、ランチかと思ったらお土産屋さん・・・パピルスの。

 生のパピルスから紙状にどうするのかを実演した後にお買い物タイム。

 パピルスってこんな草ですよ。店内はちょっとした美術館のような作品がずらり・・・。

    

  パピルスの上に絵を描いていますが、中々ですよ。

  本物のツタンカーメンの黄金のマスクのような絵も。

         

  どんなに「ここの製品は全部本物のパピルスの紙ですが街中で売られているのはバナナから出来た紙です」  と言われても、興味がないからたら〜って見るだけ。

  それに、高いですからね・・・。

  まぁ、現地旅行会社はお客さんを連れて来て手数料をもらう必要があるでしょうし、中には興味示して購入する客もいますからね。数人買っていましたよ。すごいですよね、いるんですよね、貴重なお客さん。

その内の一人がうちの母・・・。

  「どこに飾るのそれ?」と言っても「買う」と。どこかに飾るらしい・・・^^;。

 

  昼食は、ギザのレストラン。

エジプト料理のランチのあと、お店の前で写真をどうぞ・・・と言う感じだったので一緒に撮ったら「チップ!」と。1ドルを要求されました・・・。

エジプトではトイレはチップが必要で1ポンド(15円)コインは常に必要ですし、「バクシーシ」と言う貧しい者が豊かな者からお金をもらう習慣はありますが、まさか利用したレストランで言われるとは思っていませんでした。添乗員さんも「すみません・・・」と。 まぁ、いいんですけどね^^;。

 

昼食後に「エジプト考古学博物館」へ。

こちらは自由時間を含めて3時間のスケジュール。

博物館内は一切、写真撮影禁止。でもその方がゆっくり見られて良いかもしれません。

最初の2時間は、ガイドの説明を聞きながらゆっくり回りましたが、中々面白かったです。

ツタンカーメンの人型棺とか、秘宝、ミイラとかまでありますから。あっという間の2時間でした。

 

博物館の出口にはきれいなお土産屋さんが併設されていました。

自由時間の前にガイドのタメルさんが

「ここの品は中国製が多いし高いです。カイロ市内のバザールの方が安いです」と。

そう言われると、最終日にバザールに行くのだから買うのを控えますよね?

でも、ちょっと時間があったので見たら、エジプトではめずらしく値札が付いていて、しかもみんなきれいな製品ばかり。値切って買うのって結構疲れますし、第一博物館の土産屋さんってどこも高いイメージがあるのにリーズナブルなプライス!

 

香水瓶とか数点購入!

いやぁ〜・・・ここで買っていて本当に良かったと数日後にしみじみ思うことになるとは・・・。

入った時は、明るかったですが、再集合時にはライトアップされていました。

   

 

 ホテルには土産屋があります。

 エジプト土産として有名な「香水瓶」を扱っているお店も。でも、カイロ市内のバザールが一番安いと言われたので同じツアー客で買った人は殆どいないかも。

 

でも見つけたのが、スーツケース!

 成田に来る前に壊れていた母のスーツケースはここの土産物屋のスーツケースと交換になりました!

・・とは言っても、もちろん5000円ちょっと支払い購入し壊れたスーツケースを処分してもらっただけですが

 

「このスーツケース、ちょっとこの留め金が取れただけだから直したら使えるよ、MADE in JAPANだからお得だよ〜」って言ったらすごくうれしそうな顔。

でも、そんなにうれしそうな顔しないでよ・・・。

80ドルと最初に言われたのを値切ったんだけど、もっと値切れたような気がしてくるじゃない・・・。

う〜ん・・・。まぁ、大きなスーツケースを5000円で購入出来たのだし、母はとっても喜んでいたので良しとしましょう!!

  

 

 

 

 

2011年1月25日(火)

 

 ツアー実質2日目は、1日目に行く予定になっていた「メンフィス・サッカラ・ダハシュール観光」へ。

 実は、この地名は全く知らなかったし、他のツアーでは行かなかったり、オプショナルツアーとして組まれているだけでしたので、期待していませんでした。

 

 「ギザ」にあるピラミッドが有名ですが、行ってみてこちらがお勧め!!

 だって、周りに住居がなく本当に砂漠にあるピラミッドと言う感じです!

 この「赤のピラミッド」気に入りました! 

ギザのクフ王のような大きな石で出来たピラミッドではなく、砂と岩の混じったような作りなのに現存していると言うのは驚きです。

 

 今回の現地ガイド「タメルさん」を入れて記念写真。

 この日はあまりツアー客もここでは見かけませんでした。ツアーバスも砂漠の中で目立っていました。

     

  ピラミッドの正面から中への昇り口があります。前日のクフ王のピラミッドの昇降で既に太ももに筋肉痛を感じていた私達は、パス! 途中まで昇って写真撮影。その時に、可愛い男の子がすれ違いました。

 

うちの母、大好きなんですよ、外国人の子供達と一緒に写真撮るのが。降りて行く途中の子供に声を掛けています・・・。「一緒に」って言っても通じてないでしょうがジェスチャーは万国共通! 物怖じなんてしない母ですから^^;

 ちょっと話をしたらエジプトに赴任して間もないアメリカ大使館勤務の家族でした。

 「これから2−3年、エジプトに住むの。エジプト生活気に入っていますよ」と話していたこの一家。

きっと御主人だけ残して帰国したでしょう・・・。      ここでは、野良犬ものんびり〜。

  

 

 世界最古のピラミッドジョセル王の階段ピラミッドも見学。

  

 観光地の道端にはお土産屋さんがあります。

 結構可愛い織物とかあるのですが、値段が付いてないし、観光中はあまり時間がないので交渉も出来ないし。それに、日本の我が家のどこに飾る?って考えると買わなくてもいいや〜となります。

 でも、可愛いですよね!! 冬の間ならリビングの壁に貼っても・・・・。時間があったら買っていたかも^^。

  

  歩いていても、物売りが遠慮なく誰にでも付いてきます。

  中には、小学生ぐらいの子供も。一様に「1ダラー、1ダラー」と。

  興味を示すとしつこいから「NO,NO」って皆さん拒否しますが、100円しないで絵葉書セットとか手作りネックレスとか買えると思えば安いですよね!

  きっと、旅の終わりの方とか、帰国してから「あ〜・・・、あの1ダラー土産かって置けば良かった」と思った人多かったと思います。免税店で似た様なお土産を1000円とかで買う事になったりします。

あまり、物売りを邪魔にしないで、100円ならいいかな?とか自分で判断して買うのも楽しいですよ。

旅行中、このショールと、ネックレスは大活躍しました!!

  25エジプトポンド(約375円)で買ったショール         1ダラー(約83円)のネックレス

  

 

 一通りの午前の観光が終了したらお店ですよ、今度は「絨毯屋」さん。

 ツアーでは、トイレ休憩を兼ねて現地旅行会社が提携しているお土産屋さんに立ち寄る事が多いですが、エジプトで絨毯屋さん?っていう感じでした。

 トルコやペルシャとかならわかりますけど、エジプト絨毯は(エジプト人に?)有名だそうです^^。

 

どこのお店もそうですが、いきなり販売はしません。それだと誰も高価な商品を買いませんからね。

まずは、いかに作るのが大変か〜とか説明します。

まず、細い指の小さい女の子しか折れないと言う「絹織り」。実に見事ですよ!!

どうしてこんな物が織れるのか〜って言う感じ。

こんな小さな子達が一生懸命織った作品なら買ってあげたくなりますよね、値段聞くまでは^^;。

  

 

見学の後は、トイレの場所案内や飲み物の提供、そして日本語を話せる店員がどっと出てきて商品に興味を持って近寄った客に説明を始めます。

絹の織物は小さい物でも2−3万円すると言う声が周りから・・・。

近寄らない、興味を持たないのが一番です。

大勢のツアー人数だとこういう時は助かります。数人は興味を示して購入しますからね。

でも、この絨毯屋では、誰も買わなかったと思います。

 

こう言うお土産屋と言うのは、説明して、飲み物を出して、トイレを使用させて、現地旅行会社に謝礼を払ってもたまに買ってくれる客がいればそれで成り立っているのでしょうね。 

何だか、買ったらその半分以上が品物代以外の経費と言う気がすると余計こういうお店では買う気がしません・・・。でも、高価な物の購入は、知らない店よりはある程度は信頼性が持てる事も確かです。

 

 お昼は、ギザ近くのレストラン。観光客で一杯で、中々料理が出て来ませんでした。

 前日と似たような小皿の前菜、モロヘイヤのスープ、シシカバブの様なお肉、デザートでした。

 このエジプトパンと呼ばれる中が空洞のパンがとても美味しくて、ホテルの朝食でもランチでも良く食べました! イスラム教のお祈りの時間には敬虔な信者は、たとえ道端でもお祈りをしています。

  

 

 ギザは大都市カイロから30分ぐらいの場所ですが、街中には東南アジアでよく見かけるような3輪車や、こんな風景をよく見かけました。        ロバも街中で活躍しています!

  

 午後は、カイロ市内の「オールドカイロ地区」にある、教会の見学と地元のスーパーマーケットが予定されていました。 教会よりも、スーパーはとても楽しみでした!!

 どこの国に行っても、スーパーに行ってブラブラするのが好きです。そこの言語が印刷されたパッケージとかのお菓子や小物目当てです。

 

 昼食に時間が掛かったのに、添乗員さんとガイドさんから集合時間の案内がありません。

 しばらくしてガイドさんから

「今、カイロ市内でかなり大きなデモがあり、市内への道路が閉鎖されていると言う情報がありました」と。

25日にデモがあるとは前日に聞いていましたので、あまり驚きませんでした。

逆に「昨日、エジプト考古学博物館に行っておいてよかった〜」と思ったぐらいです。

 

行こうと思っていたスーパーも市内だと・・・。

えっ? そんな〜・・・・。

でも「ギザにも大きなショッピングモールがありますので、そちらには行けます」と。

やったぁ〜!!

だったら、早く行こうよ〜って気分は、スーパー!!!

 

ところが変な案内が・・・。

「今日は、夜ギザから夜行寝台列車に乗りますが、ショッピングモールだけだと時間が余ります。疲れるでしょうから、一度2泊したホテルに戻り、ロビーででも休憩してもらってから、ショッピングモールに行きます」と。

 

え〜え〜・・・・なんで?

ホテルのロビーで休憩? しかも、2泊した同じホテル?つまんないじゃない??

誰が疲れているの? 本当は教会を観光する予定なんだから、疲れたらショッピングモールでお茶でも飲んでいればいいじゃない〜・・・って思いますよね?

 

そんな声もちらほら聞える中ガイドさんが

「ホテルのロビーでなら無料で休めますが、ショッピングモールの中のコーヒーショップとかだとお金がかかりますから」と。

 

あの〜・・・エジプトまで来ている日本人で休憩するのにコーヒー代が掛かる場所はイヤだとか思う人っているんでしょうかねぇ・・・。まぁ、日程表に乗っていない事には神経質になるのはわかりますが、今日の日程に「スーパーマーケットにもご案内」って入っているんだし。

 

どうやらスーパーは1時間ぐらいの予定だったらしいので、2−3時間もあると皆さんが退屈すると思ってガイドさんなりに考えたようです。

1時間? ショッピングモールで? 足りない〜の声に、添乗員さんが

「では、多数決にしましょう。ホテルでちょっとお休みになりたい方?」

・・・・・誰もいませんよ!!

「それでは、このままショッピングモールに行きましょう」になりました^^。

 

泊まったホテルから10分もしない場所に郊外型ショッピングモールがで〜んと現れました。

ただ、外資系なんですよ。

スタバも入っていますし、スーパーはカルフール!

ん〜・・・きれいなんですけど・・・トイレも無料なんですが・・・スーパーで「MADE in EGYPT」の物を探すのに苦労するほど、輸入品が多くて・・・。

 

旅行客が欲しいパッケージにピラミッド等の写真や絵がついているチョコレートやお菓子・お土産品は皆無。がっかり・・・。それでも、アラビア文字が入った紅茶やお菓子をGET!!

 

うちの母。スーツケースを前日ホテルで買いましたが、なんとこの日は背負っていたデイパックの紐が半分切れて・・・エジプトのスーパーでディパックを購入!!

これは安かったですよ。品質は?ですけど、確か500円以下で買ったと思います。

 

その他、ドライフルーツの杏(あんず)も購入。

日本の「あんず」って半分なんですが、トルコ同様エジプトの杏は丸1個のまま。

夫は大の杏好きですが、硬いのは嫌いなんですよね。

でも、日本で山盛りに売られている杏を見ても、試食で出されていなければそのまま買うか買わないかですが何故か海外だと大胆な行動に出ます!

売り子の女の子に「1個食べてみてもいい?」って聞いて試食^^。

杏の1個は大きいですから、本当なら嫌がるでしょうが、あっさりニッコリOK!

・・で、購入。

測って量をビニール袋に記載してもらってから購入するのですが、ここでも大胆です。

向い側で並んでいる人が何の為に並んでいるかも気にせず、女の子を呼んで測ってもらいました。

・・で、その後で、皆さんが測ってもらう為に反対側で待っていた事に気が付きました!!

 

 アチャ〜割り込み!!

 日本でなら「こっちに並んでいるんですけど」って怒られそうなのに、「SORRY〜ソ〜リ〜」って言ったら皆さん笑っているだけ。いやぁ〜、エジプト人っていい人だ〜って思いました^^。

 

 2時間のシッピング時間なんてあっという間でしたよ。

 これが地元の安い物が一杯あったらもっともっと時間が欲しかったです。

 入ったときには青空だったショッピングセンターも出てきた時は、ちょうど日没!

  

 

 皆さん、スーパーの袋を一杯持って集合。

 ここからギザ駅までは30分ぐらいで到着。

 寝台列車「ナイルエクスプレス」と言う、ミステリー小説に出て来そうな列車の始発駅とは思えないほど、暗くて古い駅・・・。

 列車到着まで1時間ぐらいフリーになったけど、周りは不気味なほど暗く何もない・・・。

 入ってくる他の列車もかなり古い。

 このナイルエクスプレスは、他の旅行記等でも「結構古いです。期待しない方がいいです」と言う事も書かれていますし、旅行会社も豪華なツアーでは使用しません。「夜汽車の旅情をお楽しみ下さい」です^^。

 

 いいんです〜。

 私と夫は、寝台車大好きですから!

 国内では北海道までの北斗星とか、金沢までの名も知れない寝台車ぐらいしか乗車していませんが海外では新婚旅行でのカナダ「バンクーバー→レイクルィーズ」、その後、乗りそこない事件があった中国「北京→上海」、ロシアシベリア鉄道「ハバロフスク→ウラジオストック」、トルコ「アンカラ→イスタンブール」に続く5回目です。

 うちの母と義母はヨーロッパで「オリエント特急」に乗る豪華なツアーにも一緒に参加しているので言っておきましたよ。

 「ここの寝台列車は、古くてトイレとかも汚いらしいから。夕食や朝食はまずい機内食のようなものだよ」と。

  

・・・で、結果から言うと、結構良かったですよ。

2人一部屋のコンパートメントタイプで、片側に通路があります。

こんなサービス担当の車掌さんが各車両に一人ずつ乗っていて、食事が終了すると椅子席を2段ベッドに変えてくれます、すごい早業で!!

小さいですが、お湯がチョロチョロでる洗面所も各部屋についていますし、トイレだって中国やロシアの鉄道に比べたらずっときれいでした!

  

 食事は、予定通りまずい機内食のような感じでしたが、飛行機で飛べば1時間ちょっとの距離を一晩かけてガタンゴトンと揺られながらのスローな旅に満足って言う感じ!

 

2011年1月26日(水)

ガイドさんより「エジプトは、日本と違ってなんでもスローです。到着時刻も9時予定ですが、10時の事もあれば12時の事もあります」と言われていたのに、なんと9時過ぎに終点アスワン駅に到着!!

 これにはガイドさんも驚いていました。

 

 この日の日程は、アスワンから一路バスで南下して「アブシンベル大神殿」日帰り観光です。

 なんと、片道3時間半掛けて1箇所の観光ですが、アブシンベルはエジプト観光の中では、ピラミッドの次に有名な場所なので日程に組まれている事が多いです。

 アブシンベルで1泊するツアーもありますが、そうすると他の日程がまた変わってくるので今回はちょっと移動時間が長いこの日程のツアーになりました。

 

 しかも、この3時間半、ずっと砂漠です。

 毎日朝の4時と11時アスワン出発。コンボイと言う警備車両に挟まれての行動しか許可されません。

 最初は、途中が危険だから?と思いましたが、何もない砂漠の中、バスが故障したら他のバスに分乗出来る様にしているそうです。

 

・・・で、11時の出発まで時間があったので、先に「香水屋」見学。

ここでは、エジプト土産で有名な香水瓶の作り方の見学と、香水と言うより、アロマオイル(精油)の説明がありました。香水瓶は、ここでは高いと思っていましたが、アロマオイルは興味があったので、説明後に日本で購入すると高いローズの精油を購入!!

 

         香水瓶の作成                       アスワン駅舎

    

 

 サハラ砂漠を3時間半ドライブ。

 ランチは、バスの中でお弁当。これで前夜の夕食から3回お弁当です・・。

 まぁ、レストランでランチを取っている時間もないでしょうし、レストランなんて道中ないですから〜。

 

「アブシンベルの大神殿」は、やはり壮大でした!

アスワン・ハイ・ダムの建設で水没の危機にさらされたそうですが、ユネスコの協力で分解し数十メートル移転したとか。

 

 でも、ラムセス2世の4つの岩窟神殿の左から2つ目・・・顔がない・・・。

 誰かに壊されたかと思ったら、地震で崩れたとか。

 その顔・・・なんと、足元に転がってます!

 あのぉ・・・・こんな巨大な物、分解して移動したのなら、顔を乗っけてやってよ・・・って^^;。

 

 1時間半ぐらいの観光の後、また来た道を3時間半かけて戻りました。

 退屈? 寝ていた? それが、お目目パッチリ!

 寝台列車の一夜で疲れていると思うのに、何故か眠くなくて。ボ〜ットはしていましたが。

 

 アスワンに近付く頃は既に真っ暗。

 えっ〜〜〜!!!

 思わず、寝ていた夫を起しましたよ。

 だって、空に星が一杯!!!

 北海道の鶴居村で友人宅の寝室から夜中に見た星空も驚きましたが、くっきりオリオン座とその周りに星が一杯!!

 サハラ砂漠で見る満天の星!!!

 いやぁ〜寝ていた方、勿体無かったですよ。

 

 その後、ガイドさんより

 「サハラ砂漠の砂を土産に採って帰りましょう」と。

 道端で、すごくサラサラしたピンク系肌色の砂漠の砂を採集しました!

 こんな、触感は初めてです。サラサラ〜・・・。

 「月の砂漠を〜♪」が似合うような夜でした!!

                    

               購入した香水瓶に「サハラ砂漠の砂」をちょっと入れてみました♪

 

  年末年始、胃腸の調子がちょっと悪くてエジプト大丈夫か〜状態だったのに、エジプトに来てから絶好調!! 寝台車で一晩揺られて、翌日は往復7時間のバス旅。全然OKじゃん〜って^^;。

 ツアーメンバーの中には、この辺りから熱を出したりお腹を壊したりしている人が出てきていました。やはり、サラダやカットフルーツを我慢して全く食べなかったのは正解かも〜なんて^^。

 

2011年1月27日(木)

 

さて、今回のツアーの目玉の一つとも言える「ナイル川クルーズ」の始まりです。

 ツアーを選んでいる時には、3泊4日もクルーズなんて飽きちゃう?と思ったのですが、今回は高齢の母親2人と一緒なので、夜行寝台や長距離バスドライブの後にまた毎日移動じゃどこかでバテそうだと思い、クルーズが入ったツアーを選択。

 これが大正解!!

 

 3泊4日と言っても、初日は夜の乗船ですし、最終日の朝に下船ですので実質は中2日。

 3食、レストランでのバイキングですが、これも毎日、毎回違うメニューで結構豪華!

 但し、この船の乗船客にフランス人が多かったせいか、料理の名前も船内の表示もフランス語・・。

 読めませんから〜!!

 

サラダもデザートもフルーツも美味しそうでしょ!! でも、サラダはここでも我慢しました〜。

 

ここでもエジプトパンが焼きたてで美味しかったです。     今回のクルーズ船「Ms WORLD

 

 

客室は、1−4階まで。屋上は、小さなプールがあるサンデッキです!

ここでは夕方にクッキー等と飲み物の「アフタヌーンティーサービス」もありました。

ナイル川をクルーズしながら両側の砂漠や人々の生活を見たりするのは優雅でした^^。

船首の椅子に3人腰掛けてパシャ!

 

 

どこの客室もナイル川に面しています。よく豪華客船クルーズなんかだと、安い部屋は窓がなかったりしますが、ここではみんな平等です^^!

外には、前夜通過したと思われる線路があり、鉄道が通るのも見えました。

バスタオルを白鳥の形に! 母達の部屋は、象だったそうです^^。見てみたかったなぁ・・・。

 

 

そうそう、途中に観光もしましたよ。

観光地に来ると、クルーズ船は停泊します。

「エドフ」「オムコンボ」の遺跡とか。

 

 

遺跡よりも現地のおじさんのファッションに興味があったり・・・。

前夜には、船内で(鬘だ〜って思った)ベリーダンスも見ました。

 

 

ナイル川には、この様な観光用クルーズ船が一杯走行しています。

クルーズ船にも様々なタイプがあるようです。今回のミスワールド号は、中は木造作りで重厚な感じでした。

    

普段どこでも見られる夕日もナイル川で見ると特別で、ずっと日が沈むまで見ていました。

船が動いているのでちょっとの時間で景色が変わります。モスクの塔ミナレットがある風景はイスラム教の国ならではの風景かも知れないですね。

 

そうそう、忘れちゃいけない、この日の夜には「ガラベイヤパーティ」と言うのもありました。

ガラベイヤと言うのは、エジプトの民族衣装なんですが、それを着て船内でゲームをしたり踊ったりして乗客みんなで楽しむと言うイベントです。

 

船内の売店で1000円以下でこの衣装が買えるとなると結構皆さん買いましたよ^^。

頭のスカーフまで買って、成りきっている人もいました。

母は、服だけ購入。これを日本に持って帰り、家の中で夏に着るんでしょうか^^;。

私は、ガラベイヤは買いませんでしたが、土産屋と言うか、近寄ってきた物売りから買ったスカーフを頭から撒いて得体の知れない仮装を(笑。

  

 ペットボトル回しでは優勝、スプーン取りゲームでも、私は最後の方まで勝ち残りました!

 結構、運動神経いいんです^^。 でもクルーズ船グッズとかで良いから賞品が欲しかったなァ〜!

 最後に国毎に写真撮影。 フランス人達、陽気でした!!

 

2011年1月28日(金)

 

とうとうこの日がやって来た。

 

7:30 ルクソール西岸観光出発

 陸路よりボートで対岸に渡った方が早いと言う事で、5分ぐらいボートに乗り西側へ。

 船頭のお兄ちゃん、カメラを向けるとピース! これって日本人の影響じゃ^^;?

 

 まず、ツタンカーメン王の墓やミイラがある「王家の谷」を観光。

 写真撮影は禁止。どこもエジプトの遺跡観光地はそうですが、屋根がなく、日差しをまともに受けます。

砂漠の砂埃も一杯なので、サングラスとマスクが役立ちます。

この一番寒い季節でも、観光中に暑いと感じる事もあったので、他の季節の観光がどんなに大変かはよくわかります。朝晩は冷えるぐらいですが、冬の日本から行けばフリースを着る位でいいので暖かいです。

 

次に「ハトシェプスト女王葬祭殿」を見学。

ここの写真をガイドブックで見た時「エジプトで一番みたい遺跡」だと思ったほど、壮大な遺跡です。

ただ、同時にここは1997年に観光客を狙ったテロ事件で、日本人ツアー客10人が射殺された場所です。ガイドのタメルさんはその事にはここでは触れませんでしたが「以前、大きなテロ事件があり仕事がなくなり、2年間ドイツに留学してドイツ語を学んでいた」と話していました。

 

ここで警官が来るまで30分も銃撃をされたら逃げる所はなかっただろう・・・と思いました。

  

 

帰路、他の遺跡メムノンの巨像と言うところで写真撮影タイム。

ん〜、似たような遺跡が多いと(知らない遺跡は)あまり新鮮味がなくなりますが一応撮影^^。

土産屋には、サハラ砂漠の砂を使った物も売られています。

 

 

昼食後は、1時間半ぐらい休憩と言う名の自由時間

折角接岸しているのに、出かけない手はありません!

しか〜し、市場にすぐ歩いて行ける、ルクソール東側の船着場に接岸していると思ったら大間違い!!

タメルさんに「ここからメインの船着場まであるくとどのくらい?」って聞いたら1時間・・・。

・・・。

 唯一自由に歩きまわれる時間だと思ったのに・・・。

 しか〜し、脱出を諦めませんでしたよ(笑。

 フロントで「ここから歩いて行けるお土産屋さんとかは?」と尋ねると

 「そうだね〜、シェラトンホテルにならお店はあると思うけど」と。

 

 なんと地図で見ると、停泊している場所のすぐ側にシェラトンホテルが!

 ・・・と言う事で、行って見ることに。

 ただ、すぐにはわからず(大丈夫か〜チップ狙い?)近付いてくる子供達やおじさん達に尋ねながらシェラトンホテルに到着。

 「Thank you」とニコッとして言うと、去って行ったんですよ!

 あれっ? 近付いてくる=チップ、バクシーシ目当てとは限らないらしい。

 何だか、親切にしてもらったのに、逆にチップもあげずに・・・と言う感じ。

 

 シェラトンホテルはさすがに西洋人がプールサイドで読書したり、昼間にあくせく観光している日本人とは違いゆったりした時が流れている空間でした。

 お土産屋さんは、入り口付近に4件。

 その中の1件で、水仙のアロマオイルを購入。

 隣で、布製のバックを購入。

 値切ってみたら壁を指差すんですよね。そこには「FIX PRICE(定価販売)」と。

 なるほど〜・・・。

 それでも、20ドル以上買えば、1割引になると言われ21ドル分購入して19ドルにはしてもらいました。

 あっという間に時間は経ちましたが、ブラブラ出来てうれしかったです^^。

 

15:15 フロント前集合

買ったばかりの布バッグを持って母は来ましたよ。

自由時間のちょっとした買い物って他で売ってなかったりするとうれしい気分ですよね^^;。

「あらまぁ〜素敵なバッグ?」「どこで?」「いくらだったの?」なんて。

 

そんな会話をする暇もなく、ガイドさんから

「これから東側の観光に向かう予定ですが、先程ルクソールでもデモがありました」と。

 

あ・・・やっぱり・・・。

シェラトンホテルのお土産屋でTVが付いていたのでちょっと話したんですよ、店員さんと。

「カイロは大変そうねぇ、、、。ルクソールは静で良かったわ」なんて。

そうしたら

「いや、1時間前にルクソール市内でもデモがありました」って言っていたので。

 

ガイド「今、ナイル川沿いの道路は閉鎖されているので、他の道で行けるかどうか確認中なので少々待機していて下さい」と。

 

15分後再集合。

ガイド「どうにか、行けそうです。行きましょう」と。

おいおい、大丈夫なのか〜?って思いながらも、観光したいですからね!

 

ガイド「ルクソール神殿は9時まで開いていますが、カルナック神殿は5時に閉まるのでそちらに先に行きます」と。

道路はあちこちで閉鎖されていました。

高速のようなバイパスが閉鎖され、わき道を行くと、前方に人並みと煙・・・。

人並みはいいですが、煙・・・・

 

思い出しました。あの、怖〜い体験。

ネパールの首都カトマンズから最終日に空港に行く途中、あちこちで反政府のデモ隊が道路でタイヤを燃やしていて通行の邪魔をしていたました。燃えているタイヤを避けながら走りましたがガソリンに引火したらと思うと怖かったですし、何度か停められて殺気立った群集に取り囲まれて現地ガイドが私たちのパスポートを見せながら

「この人達は、日本人で空港に行かなければ行けないから通して」と説得しながらの通行。

現地ガイドの送迎を依頼してなければ、タクシーも行ってくれない状況でしたから飛行機に乗れたかどうだか・・・。

 

まぁ、今回は大勢のツアーで大きな観光バス!

その点では、ちょっと安心でした。

もうきっと、カルナック神殿にはたどり着けないだろうと思っていたら、なんと到着!!

しかも、閉門5分前。素晴らしい〜!!

 

ガイド「急いでください。入ってしまえばゆっくり出来ますので」と。

はい、ゆっくり、観光しました! 右は、母が持っているバックを買ったお店の店員さんです!

 

カルナック神殿は壮大で中々よかったです。オベリスクも空に突き上げるように立っていました。

 

甲虫類の「スカラベ」の像。日本語では「糞ころがし」と呼ばれて何となく臭い気がしますが^^;、この像の周りを7周すると「願いが叶う」と言われているので、みんなで7周グルグルしました!

 

 

遅く入った割には、最後に自由時間までありました。

今から考えれば、その自由時間は、この後の行動を考える為にガイドさんが必要な時間だったのでしょう。観光中に何度か、タメルさんの携帯が鳴っていましたから。

 その後から、のんびり観光の状況が一変しました。

 

18:00 頃集合

ガイド「残念ながら、あちこちで道路封鎖があり、ルクソール神殿も閉鎖されました。それと、停泊しているクルーズ船ももうあそこに停まっていません。 動いています。」

 

は? 停まっていない? 動いている? あの・・・その船に義母乗っていますが・・・ひょえ〜〜。

  そうなんです。ちょっとお腹を壊した義母は、夕方の観光はパスしてクルーズ船の客室の中・・・にいるはず・・・。夫は心配しながら笑っている^^;。

 

ガイド「今から15分トイレ休憩とお土産を買う時間を設けます。その後、徒歩でナイル川に出て、チャーターしたボートでクルーズ船の所まで行きます。たぶん50分ぐらい掛かると思います」と。

 

義母はどうなっているんだろう・・・、ずっと停泊していると思っていた船が動き出したら恐怖ですよね?

客室から出ても日本語話せる人いないし・・・、って思いながらも、どうする事も出来ない。

でも、義母の性格なら岸を離れたのに気が付いてもパニックにはならず

「あら? 動く予定だったかしら?」ぐらいで大丈夫な気はしました^^。

 

トイレから出た頃には、周りに武装した治安部隊とかパトカーとかが・・・。

なにやら怪しげな雰囲気の中でも、もう翌日にカイロ市内でお土産なんて買えないだろうと、皆さん小さなお店で必死に物色!

 

集合

歩いて、ナイル川に出て、ボートに乗りました。

暗い中40−50分ぐらい航行すると私たちのクルーズ船が川の真ん中付近に!

ボートは岸に接岸しようとしました。

 

・・・ところが、

「目がしみる」「喉が痛い」とあちこちから・・・。

ボートのガソリン臭かと思ったら、本当に目がしみてきて・・・。

催涙弾の残りでした。

今までにない体験! これがサリン等の有毒ガスだったら一大事でした!!

 

 また川の真ん中にもどり、クルーズ船の裏側に回りました。

 クルーズ船の中から何人かが私たちを出迎えてくれました。

 クルーズ船の入り口ははるか上なのにボートからどうやって、乗るんだろうと思っていましたが、ボートには屋根があり、階段で上に行けるようになっていました!

 いやぁ〜こんな時の為でしょうか? 優れものです!! 朝乗ったボートと同じ型だったのです。

  

私たちのクルーズ船は催涙弾をまともに受けたようで、それで岸から離れて避難したようでした。

ボートからクルーズ船に乗り移って、すぐに義母の部屋に行きました。

 

なんと、義母・・・船が動いていたのに気が付いていませんでした^^;。

いやぁ〜、良かったです^^。

まぁ、海のクルーズ船と違って、航行中も揺れないので初日も母、義母2人とも夜に航行していた事に気が付いていないぐらいだったので、やっぱり〜っていう感じもしましたが!

 

客室のテレビは、まるで戦争中の映像の様な画面ばかり。

でも、英語放送はなく、どこの都市なのか、死者とかの報道も全くわからず・・。

 

2011年1月29日(土)

 

カイロ行きの飛行機が朝の6:45だったので、3時半にモーニングコール。

朝食は、お弁当。

 

バスに乗り込んですぐ、添乗員さんから

「悲しいお知らせがあります」と。

えっ? 何? 誰かが??不安になる言葉でした。

 

ずっとカイロから一緒だった現地ガイドのタメルさんが、関空からルクソールに到着する日本人ツアーの現地ガイドになる事に。

カイロからの国内線が飛ばずにガイドがルクソール入り出来なくなったので、代わりに選ばれてしまったようです。確かに、これからツアーをする客にガイドがいないと動きが取れないのでしょうがないと思いましたが、添乗員さんにとっては、あと1日のツアーとは言え、この状況で慣れたガイドがいられないのは私達とは比べ物にならないぐらい「悲しいお知らせ」だったと思います。

 

6時45分発なので8時頃には、カイロに着いて、夕方までカイロ市内の観光やショッピングの予定でしたが、ルクソールでさえこんな状況だからきっとカイロ市内には入れずに、安全そうな場所にランチに行くぐらいだろうと既に想像していました。

 

ところが、それも甘い想像だった事が空港で判明。

国内線もかなりの遅れや欠航の状況。

カイロで国際便乗り継ぎ時間がない客を優先するという事で、夕方の便の私達は11時頃まで待機を余儀なくされる事になったと言う連絡。

その後、ラッキーな事に、関西空港からルクソール経由カイロ行きの国際便にルクソール→カイロの空席に載せてもらえる事になりました。

 

国際線利用者と国内移動組みが混じって、カイロで飛行機を降りてからも色々手間取りましたがどうにか10時頃には、カイロ空港の到着ロビーへ。

 

添乗員さんはもちろんの事、私も当然現地旅行会社の新しい日本語ガイドが待っていると思いましたがいない・・・誰も・・・。。

添乗員さんは連絡に走り、私達は待つしかない状態・・・。

ここから待機ばかりの長い2日が始まりました!

 

現地旅行会社の日本語を話せないガイドが漸く空港に現れ再集合。

添乗員さん「カイロ市内はとても入れない状況なので、せめて空港近くのホテルのレストランでランチを取って頂こうと思いましたが、空港の外に出るのは危ないそうです。空港内のレストランでランチと思いましたが、既に昨日から欠航便が相次ぎ、レストランには食べる物がないそうです。今、お弁当を手配していますのでお待ち下さい」と。

 

やはり・・・。

空港から1歩も出られない状況。

しかも、空港ロビーの売店もお水とか食べ物は殆ど売り切れ状態。

補給も出来ない様子。

 

もっと驚いたのは、そこのロビーにいた日本人客が、前夜飛行機が飛ばずに床に寝たという事。

わぁ・・・・、床に・・・。

確かに、あちこちにグッタリした様子の外国人旅行客の姿が。

 

コンビニで売れ残っていたのは、アラビア語の新聞。

英語は旅行客が既に買ってしまった様で完売状態。アラビア語は全くわかりませんが記念に購入。

まさか、この日の晩に床で寝る為に、敷かれる事になるとは思わず・・・。

 

翌日、飛行機の中は、英字新聞をGETしましたが、想像以上に民衆のデモ隊と治安部隊のぶつかり合いによる死者が多かったです・・・。

 

 

待てど・・・待てど・・・お弁当は来ません。

夕方の帰国便は16:55。

 前夜カイロ→成田便が飛ばなかったというのに、何故かこの日は飛ぶと思っていました。

 

 お弁当は・・・なんと、急遽手配したせいか、現金払いで無いとお弁当を現地旅行会社のスタッフに渡せないと・・・しかし、現地スタッフは現金を持参してなくて、しかも銀行・ATMも閉鎖で現金をおろせない・・・しかも、添乗員ももう払えるだけの現金を持っていない・・・そこで、ツアー客から1500円ずつ立替集金。

 いやぁ〜、現地旅行会社の信用ないのですねぇ・・。

 普通、お弁当は取合えず渡して、請求書をもらって・・・となるでしょうが・・・。

 お金を渡してもまだお弁当は届かない・・・。

 

 添乗員さんも14:00過ぎに

 「お弁当がまだの中、申し訳ないですが、チェックインカウンターが混んでいるので、並びましょう」と。

 通常チェックインカウンターが開くのは、2時間前。

 行きの成田でもそうだったのに、前夜飛ばなかったせいか、14:30頃チェックイン開始!

 

 無事、チケットもGETしましたが、お弁当が来るまで出国審査は出来ず、また待機。

 漸くお弁当が来ましたが、いやぁ〜、これ何なの?っていう位大きな箱。

 もうすぐ飛行機に乗るのに、邪魔〜って言う感じ。

 パスポート片手に、皆さんこのお弁当箱抱えて出国審査()

  

 出発まで1時間ない。

 本当ならDUTY FREEとか見たくてもまずは、このジュース入りお弁当を食べてしまわないと、飛行機には液体類を持ち込めないので、急いで食べて、ちょっとチョコレートとかを購入してGATEに。

 チキンの脚が入っていて今までのお弁当よりもずっと豪華でしたがなんせ時間がない。

 

GATEには、既に多くの日本人が並んでいました。

  飛行機は指定席だから並ぶ必要もないのですが、帰国便って日本の新聞とか読みたいと思うと早く入りたいと思いますよね。最近は、乗り込む時には入り口で置いてない場合も多くなりましたが。

 

 GATEには、日本人が殆どで、外国人は10−20人位しかいなかったような。

 出発時刻を過ぎてもエジプト航空の職員が現れず・・・・

 アナウンスも何もなく・・・・

 1時間も過ぎると何となくどうしたんだ・・・・と言うざわめきが・・・・。

 

 そんな中でも、私たちの添乗員さんは病人の世話で大忙し。

 ツアー客の中の最年小大学4年生の具合が悪く、水すら飲めない状態。

 空港の医者に来てもらい、GATEで診察。

 どうやら現地で言う「エジプトコレラ」と言う症状らしい。

 えっ? コレラ?・・・って思いましたが良くある食あたりらしく、注射を打たれて椅子でぐったりしていました。

 とても、長時間飛行機に乗れない状態と思いましたが病院に入院させようにも救急車も空港に来られない状態と言う事で無理にでも帰国させる判断になったらしいです。

 

 しかし、2時間以上経ってもアナウンスも何もない・・・。

 日本人添乗員数名が集まっては話したり、それぞれがどこかに電話・・・。

 GATE内には5人位の警官が何故かいましたが何も知らないらしく暇そうにしていました。

 

 さすがに外国人がまず動きました。

 GATEのセキュリティX線をまた出て、外で情報収集。

 その内に、えっ・・・と言う言葉を耳にしました。

 

This flight was cancelled

って友達らしき人に話すと出て行っちゃいました!

 出発便の掲示板に既にキャンセルになったと出ていたらしい・・・。

 

 日本人添乗員も、様子を察しウロウロ。

 この辺りから日本人ツアー客から文句が出始めました。

 

 日本人添乗員達に向かって

 「そこで、どうしたんだろうって電話したり相談したって始まらないだろ、何故きちんとエジプト航空職員に確認して来ないんだ!」

 

そうですよね〜。

 私もずっと思っていましたよ、個人旅行ならとっくに空港職員に駆け寄ってましたね、出発時刻前に。

 日本人添乗員達、みんな若い人ばかりで、緊急時にリーダーシップを発揮する様な人がいない様子。

 

 それでも、しばらくして一人の若い男性添乗員が

  「皆さん、聞えますか?」

「皆さんパニックにならないで下さい。今日の成田行きエジプト航空は、キャンセルになりました。原因は問い合わせても不明です。外務省よりエジプト国内のあちこちでデモが起こっていて大変危険な状態と言う情報がありました。どんな手段を使っても出来るだけ早く国外脱出をする様にと言う事です。日本大使館からは、政府のチャーター便はまだ決定していません。今夜は空港に寝るしかないので、ここにいる日本人はまとまって行動をする様にと言う指示が来ています。質問は、それぞれの添乗員に」と言う話が。

 

ひょえ〜・・・・。

空港から一歩も出てないから、カイロ市内の状況もわからないけど、「どんな手段を使っても早く国外脱出を」って言われると怖いですよ・・・。なんだか、今にも大勢のデモ隊が空港を襲いに来るんじゃないかって言う気までして!!

 

 旅行客から一斉に「質問に一緒に答えろ」「バラバラ答えてもしょうがないだろ!」と。

 その代表となった添乗員は黙ってしまいました。

 怒った声があちこちから聞えました。

 

  私は全体で質問してもこれ以上は無駄だと思いました。

添乗員達も旅行客と同じ事疑問はあっても答えは持っていないと思いました。

たとえ、日本人一緒に行動を・・・とは言っても、チャーター便以外は旅行会社毎に対応が違って来るでしょうからから。

例えば

「直行便でなくても国外脱出の他の便の手配はするのか?」

「明日の成田への直行便は動く予定なのか?」

「空港近くのホテルに行く事は考えていないのか?」

「今日のチケットしかなくてもそれに乗れるのか?」とか。

 

それでも、日本人旅行客みんなで同じ行動を取るという言葉は、心強かったですよ。

 私達の添乗員さんは頑張っていましたが、これまでの世話でもクタクタの上、病人も抱えていましたので。

 

 ここから空港の床に寝るまでがまたまた長かったです・・・・。

 GATEに居座りたかったですが、ここには誰もいられない「GO OUT」と空港職員には冷たくいわれ・・・。

 暗い通路を抜けて出国スタンプの取り消しをする為に待機・・・。

 バラバラに提出された出国カードと旅行客を一致させる作業にどれだけ待ったでしょうか・・・。

 もう、皆さん、待っている間も床に座り込んでいました。

 

 漸く出国取り消し作業が終わり、エジプト国内・・・また入ったことになりました・・・。

 その後、自分のスーツケースを受取りに・・・・。

 ここでもまた1時間位は待たされて・・・。

 

 スーツケースを持って、午前中待機していた到着ロビーの片隅に行った頃には日付は変っていました。

 冷たい床に敷くダンボールもないから、スーツケースから洋服を取り出し下に敷いてごろ寝・・・しようにも硬いし冷たいし電気はこうこうとついているし眠れません・・・・。

 

 トイレに行こうと思ってビックリ!

 トイレの入り口付近に着陸したエジプト航空から降りて来たパイロットやCA(スチュワーデス)が床に寝転がっていました。

 ん〜・・・エジプト人も帰宅できない・・・これはただ事ではないなと感じました。

 

 ツアー客の中からは

「海外旅行傷害保険が明日で切れるがどうなるんだ」

とか色々質問が出る度に添乗員さんもバタバタ。 

結果的にはこういう場合は72時間は自動延長になるようですが、自己都合の場合は電話では延長出来なくてFAXにての申し込みとか。留守宅に誰もいない場合は不可能ですね。

 

 こういう時は、(保証はすごく少ないけど)クレジットカードの保険は3ヶ月まで有効なのでいいです。

 義母と母は出発前に保険を掛けていましたが、私と夫はいつもどおりクレジットカードの保険だけでした^^。

 携帯を持っている人は、日本に電話をしたりして情報収集していました。

 ツアーだと、緊急連絡先に帰国が遅れる事は連絡してもらえるので、その点は楽でした。

 しかも、仕事が待っているわけでもないので、会社に連絡する必要もないし、ちょっとぐらい帰国が遅れたってこの4人誰も困らない訳で・・^^;。 もちろん、こんな状況でここにいるのはイヤですけどね!

 

 疲れているので横にはなって時々ウトウトすると何故か深夜、いや、明け方までアナウンスがあるんですよ・・・。

 アラビア語と英語で「イスタンブール行きのフライト番号・・・・は出発の最終案内になっています・・・・」とか。 行き先は、ヒースロー(イギリス)、ジッダ(サウジアラビア)とかもあり・・・。

 

 添乗員さんは国際線は全て欠航になったと言っていたのに・・・何故? エジプト空港職員はGATEに飛ばない理由を説明に来なかったのか・・・日本人クルーだっているのに・・・第一、飛ばないなら何故チェックインさせたんだ〜って頭の中がグルグル・・・・。

 

 その上、添乗員さんからは

「今日のフライトはキャンセルではなく、DELAY扱いになったので今日の搭乗チケットは明日使えますので無くさないで下さい」って言っていたけど、翌日になってもDELAY? じゃぁ、明日乗る予定の人はどうなるの??   いろんな疑問と、もし、バンコクのようにデモ隊が空港を占拠しにやって来たら?とか思うと寝る所ではありませんでした。

足が伸びていると遺体が並べられているようでちょっと怖い空港床の写真(笑。

  

 

2011年1月30日(日)

 

 本当なら、昼頃に成田到着予定。

 カイロ空港ロビーで迎えた朝。

 朝食はまた空港近くのホテルが作った大きな箱に入ったお弁当が配布されました。

 この緊急時に良く手配が出来たと思うぐらい、水・食料の確保は出来ていました。もちろん、またパン・・・って言うようなメニューで「カップラーメンが食べたいなぁ〜」なんて思いましたが贅沢な事です!

 

 8時頃だったでしょうか。

 ふとロビーを見渡すと日本人ツアー客が外に出て行く姿が。

 なんと、昨夜は「日本人旅行客まとまって行動をして下さい」と言う指示が大使館から来ていたのに、朝「今後の事は旅行会社毎に対応して下さい」に変ったそうです・・・・。

 

 なんなんでしょうね。

 日本大使館からの指示だと、日本政府が責任を持たなければいけなくなるから、今後の推移は旅行会社の判断に任せるようにしたとしか思えませんでした。

 これでまた、私たちのツアー客のみの行動になるわけです。

 一抹の不安が・・・。

 

 案の定、ツアー客から質問が

 「他の旅行会社は、他社便利用とか空港近くのホテル泊とか動いている様子だがK社の指示は?」

 添乗員「他社便の予約も上手く行っていないと言う状況ですので、私達はエジプト航空便再開を待ちます」と。 

ツアー客からは、K社は自分の所で費用負担するのがいやだからだ・・・とか言う声が出ていましたが、ツアーの契約パンフレットには小さく書かれていますよね。

 自然災害・テロ等当社に責任がない場合に発生した費用(ホテル代・飛行機代など)は参加者負担である事が・・・。保険会社の約款のような何かが起きないとまず読まない小さな文字で・・・・。

 

 34人もいると、こういう状況下で何人かは意見を表立って言っていました。

 私達は、ツアーだから添乗員さんに従うしか・・って思っていましたが

 ツアー客の中の一人が「黙っていて意見を言わないのは無責任ですよ」と言う様な事を他のツアー客に言いました。確かに、このまま添乗員さん、旅行会社の方針で大丈夫なのか・・・と言う気もしましたが、かと言ってこれがベストと言う提案も中々でないし、この大人数の意見をまとめるのも大変だと思いました。

 

 

 その後、空港に日本大使館から4人ぐらい来ました。水を持ってきたのですが、ロビーの日本人旅行客が詰め寄り 「チャーター機はどうなっているのか?」「現在のカイロ市内の状況は?」「毛布が欲しい」等質問が矢継ぎ早に出ていました。

 

 大使館員

「今、政府チャーター機を検討中ですがまだ決まっていません」

現在カイロ市内は警官の姿もなく無政府・無秩序状態です。囚人も数千人規模で各地から逃げ出しています。各地で奪略が起こっている状況ですので空港が一番安全ですので空港にいる事をお勧めします」

続いて

「日本政府もエジプト政府にコンタクトを取ろうとしていますが取れていません。エジプト航空本社にも連絡が付いていません。エジプト航空東京支社長に今日の便は運行するように強く要請をしています。」

「毛布は備蓄がありません。」と言う案内が。

 

皆さん、状況の厳しさも実感しながらあまり納得していませんでした。

「毛布はありません」だけではなく今晩も泊まる可能性が高いのだから「すぐに用意します」ぐらい言えないのかとか詰め寄る人も多かったですが、私は空港にいれば安全だろう・・・と言うぐらいにしか受け止めませんでした。

 

なるようにしかならない〜・・・って言う感じでしょうか。

 ツアー客ですから、添乗員の指示に従うほかないし、従えば良いので気分は楽でした。

 

・・・が、ちょっと心情が変ってきました。

 10時頃だったでしょうか?

添乗員「今日も夕方まで航空会社のPCが動かないと言う理由で飛行機は飛ばない可能性が高くなりました。皆さんお疲れと思いますのでホテルの手配をしました。ちょっとシャワーでも浴びて休んで頂ければと思います。バスがすぐ来ますので急いでスーツケースを片付けて用意して下さい。ホテルは1泊目に泊まったギザのホテルです」

 

 え〜っ! さっき、大使館員が空港が一番安全って言ったばっかりでしょう!

 しかも空港から40−50分もかかるホテルまで行く道中が危ないでしょう!!

 昨日、空港ホテルのレストランに行くのも危ないって言う事でお弁当になったのに!!!

 何で・・・なんで・・・なんで・・・・・・・。。。

 

 そう思いながらも、従うしかない状況・・・。

 ツアーですから・・・ふぅ〜。

 

 ところが、スーツケースを持って準備OKと言う状況の中、ずっとどこかと連絡をしていた添乗員さんが

 「すみません。本社から空港から出るのは危ないので空港にいるようにと言う指示が来ました」と。

 

 でしょ〜! わぁ〜い! やった〜!!って思いました。

 道中、逃げ出した囚人に観光バスが取り囲まれて金品を強奪される心配がなくなりホットしました。

 

その時でした。

 汗をかきながら現地旅行会社のスタッフが「バスが来ました」と知らせに・・・。まだ連絡してなかったようで。 添乗員さんが「ホテルに行かない事になりました。全員ここにいます」と告げると「オーマイゴッド」と言う表情をして戻りました。

 

 現地旅行会社も、状況に振り回されているという感じでしたが、私達はまたロビーの隅で拾ってきたダンボールを敷きなおして荷物を広げました。

 

 今夜も、ここで寝るのなら毛布がやはり欲しいなぁ・・・飛行機の中には毛布も枕もあるのにどうして貸してくれないんだろう〜・・・本当にエジプト航空の再開を待っていて大丈夫なんだろうか・・・色々考えながら過していました。

 前夜、エジプトコレラと言われて注射をしてもらったツアーの若い女性客は、注射が効いたと見えてパンを食べられる体調にまでなっていました。

 

 夜間禁止令がエジプト国内に発せられ、29日から午後4時以降の外出は禁止になっていました。

 今日もエジプト航空は飛ばないらしいと言うどこからかの情報で各旅行会社も動いていたので、ロビーには2−3の旅行会社のツアー客しかいなくなっていました。

 

 それでも2時頃に一度添乗員が

「飛ぶ可能性があるので、荷物をまとめて下さい。チェックインカウンターに行って見ましょう」

と言われて用意した数分後

「今日は飛ばないと言う事が決定しました」と。

 急いでスーツケースを片付けて集合していたのに・・・。

 何度、同じ様なことを繰り返したでしょう。

 さすがに皆さんお疲れの様子・・・。

 

2階(出発階)に行って見ると人で溢れていました。

イライラして航空会社のカウンターのアクリル板を叩く音や、罵声も。

日本人が待機している1階(到着階)の静けさとは大違い。

              

 

数分毎に情報が変る・・・一体誰に確認しているのか・・・。

 飛ぶと思って、飛ばなかった29日。

飛ばないと言われたって信用は出来ない!

添乗員さんがよく「エアポートスタッフ」と言う言葉を言っていたけど、それよりエジプト航空のカウンターの方に直接駆け合った方が・・・行って見たい・・・でも勝手に行動する訳には・・・・と思い躊躇・・・。

 

 飛ばないと思って、ホテルに行ったツアー客は夕方4時以降夜間外出禁止令が出ているので外出できない訳なのでもし飛ぶようになったとしても空港には戻って来られないわけです。

 前夜のチケットが本当にDELAY扱いなら、今度飛んだフライトに乗らなければ、チケットは無効になる危険性もあります。

 

 よかった、ホテルに行かなくてすんで・・・そんな事を思っていたのに、また事態が急変。

 なんと添乗員さんが「やはりホテルに行く事になりました。バスが手配出来次第動きますので用意して下さい」と。

 回りから「大丈夫なの?」と言う声が。

 そうですよね、昨日の昼間も、今朝も外は危ないから空港から1歩も出ていないのに、何故・・・って!

 でも「本社からの指示です」の一声。

 

 ひょえ〜・・・・。

 なんて言うことだ・・・。

 どういう判断をしているのだ・・・。

 きっと、添乗員さんが今晩のフライトもキャンセルと決定し、病人もいると言う事を本社に連絡して、2晩連続、空港の床に寝させると他の旅行会社がホテルに行っている状況ではクレームが来ると思ったのでは・・・。

 

 危機管理上は、日本大使館が空港が一番安全と言っている以上、空港にいるべきでは・・とどれだけ言いたかったか・・・。

誰も、ホテルに行きたいと声を出して言っているツアー客はいませんでしたよ。

 義母は「ビジネスクラスでもいいから帰りたいわね」

夫は「もう疲れたからホテルに行きたい」って小さな声で言っていましたが(軟弱〜)^^;。

 

 最初は、私も他社便利用は自腹に決まっているからいやだなぁ〜と思っていましたが、その頃には私もとにかくどこかの国に脱出したいと思い出していました。トルコのイスタンブールとかなら自分達で行ったこともあるからトルコから成田行きチケットがすぐに手に入らなくても、イスタンブール市内でちょっとぶらぶらするかなぁ〜とか^^;。

 でも、ツアーだから従うしかありません。

 

 その少し後、出発階の掲示板に「MS964 TOKYO 16:55 ON TIME」と言う表示が!!

 いよいよ、疑心暗鬼に・・・。

 しかも、荷物をまとめて、壁に腰掛けていた時、隣にいた2人の日本人男性の声が聞えてきました。

 個人旅行客だと思っていたのに電話で

 「妻達がチェックインしたら支店に戻ります。市内の状況は益々悪化しています」と。

 

 ん? 妻達??

 ここから耳が超ダンボ状態!

 2人の男性の会話から察すると、2人はどこかの商社マンで本社の指示で妻と子供を帰国させる為に見送りに来ている状態。しかも、今日のエジプト航空便で!

 えっ? 飛ぶ可能性があるって事??

 

 しかもその後奥さんらしき人から電話が来て「そう、わかった。チェックイン出来そうだね」と。

 へぇ〜〜〜???

 思わずここで話しかけましたよ、知らない隣の男性に!

 耳ダンボにしていたなんていいませんが・・・

 「今日の成田行き、飛びそうなんですか?」と。

 

 「そうですね。今、家族がチェックインカウンターにいますが飛びそうですよ」と!!

 え〜・・・っ、飛ばないって言われて今、ホテルに向かう予定なのに・・・・。

 

 その男性たちは「飛びそうですよ。それに情勢は悪化しているので空港の方が・・・昨夜は自宅周辺でも銃声が聞えましたし」と。

 いやぁ〜〜〜・・・・これは一大事!

 添乗員さんに知らせようと思って探しても見つからない・・・。

 

 そこで、ツアーメンバーの数人にこの話をすると、皆さんも確かめようと・・・。

 やはり出発予定の所に便名が出ているのを確認!

 チケットがどういう扱いになるのかも不安でしたが、ホテルに行っている場合じゃない事は確か。

 

 漸く添乗員さんが走ってきて

 「すみません。ホテルに行くバスの手配が出来ませんでした。今からギザのホテルに送っていくと帰路が4時過ぎになるのでドライバーさんが帰れなくなるので了承してもらえませんでした」と。

 

 やった〜!!

 ホテルに行かずに済んだ・・・さぁ、チェックインカウンターにみんなで・・・って思っているのに

 「今晩もロビーで泊まって頂く事になりますが、日本大使館から夕方には毛布が届く事になりました」と。

 

へっ?? あの・・・フライト飛ぶかもしれないんですよ!!

 

100%キャンセルと思っている添乗員さんに

「動くかもしれないという情報を商社の方から聞いたので駄目元で行って見ましょう!」

と、とうとう提案しました。

 

ついでに34人で動くと大変なので、携帯を持っている方と一緒に見て来ましょうか?」

と言いましたよ。

ツアーメンバーの中で携帯を持っている人結構いたんですよね。皆さん、27日まではメールが使えたので日本ともメールのやり取りをしていたようですが、28日以降はネットを遮断されたので電話で日本での報道の様子とか聞いていました。

私は、海外に行ってまで、携帯とかネットとかしませんけど空港内の離れた場所で連絡するなら必要ですから。。

 

結局34人全員で出発階にスーツケースを持って移動しました。

出発階にはまず、パスポートとE−チケットを見せて荷物のセキュリティがあるのですが、その時に添乗員さん昨日のチケットを見せて「これ使えますよね?」って聞いたんでビックリ!!

 

DELAY扱いだからチケットはそのまま有効だから無くさないように・・・ってあれほど言っていたのに、何でここで確かめるんだろう〜って思いましたが、そのセキュリティスタッフの答えに仰け反ってしまいましたよ!!

 

「昨日の飛ばなかったチケット? じゃぁ、エジプト航空のカウンターでE−チケットの日付を訂正して印刷しないと」と!

 

はぁ〜・・・・・なにぃ〜・・・・今朝から今まで何もしないでいて、出発予定時刻の1時間前になって・・・。添乗員さんが得ていた今までの情報は一体なんだったの? 今日も確認したんじゃなかったの!!っていう感じ。

 

しかも、エジプト航空のカウンターなんて殺気立った人で一杯で、そんな事を依頼なんて不可能。

添乗員さんは一度カウンターに行きましたが、すぐに戻ってきました。

「行きましょう」と。

 

そうでしょう!

そんなカウンターであ〜でもない、こ〜でもないって言っている状況ではないんです。

チェックインカウンターの前のセキュリティなんてパスポートさえ見せれば通してくれますから!!

 

何の問題もなく34名、無事通過!

エジプト航空の成田行きチェックインカウンターには既に日本人がかなり一杯!

やっぱり・・・・・。

 

間もなくしてエジプト航空の係員が発券し始めました。

ここで問題が・・・。

 

「今日のチケットを持っている人?」と叫んでいます。

やはり、昨日の便はDELAYではなく、CANCELL扱いで、昨日のチケットは無効・・・。

 

これはダメだ・・・。

当然30日で予約を初めからしていた人が一杯いるだろうし、昨日から今日に掛けてあの商社マン家族の様に予約した人も多いだろうから、34名もの団体なんて無理だろうと・・・。

ツアーメンバーの中の2人は、行きもビジネスクラスでした。25万円もプラスなんですよ。

ツアー代金よりも高いのによくビジネスクラスに乗るなぁ〜って思いますが、お金はある所にはあるんでしょうね・・。

ビジネスクラスでさえ、予約が取れるのは3日後とわかり、もう半分諦めていました。

 

・・ところが、運が回ってきました!

出発時刻になってもチェックインカウンターの前は日本人で一杯。

ここにいる日本人は、今日のチケットを持っていない人ばかり!!

でも・・・席が空いているらしい!!!

つまり、予約していた日本人の中で、カイロ空港に来られない人が多くいる状態で、空席が多い様子。

 

なら、乗せてよね〜ですよね!

良いタイミングで日本大使館員が2名現れて交渉の末、空席に当日券を持っていない人を乗せてもらえることに!

添乗員さんから

「ここに70名ぐらいいますが、空席が何席あるのかまだ不明です。病人・お薬がなくなる人を優先してあとはジャンケンででも」と。

 

あのぉ〜高齢者は? 

でも、70代後半でも元気な高齢者もいれば、50代とかでも持病持ちとか仕事を休めない人もいますからね。既に予定を1日オーバーしている訳だし。

まぁ、半分の人数と言われた時は「うちは4人参加なので、高齢の親2人だけ乗せてくださいって」言う予定でした。

 

ところが大使館員から「160名の空席があります!」

えっ? そんなに空港に来られない人がいるのか・・・と言う気持ちになりました。

 

若い大使館員が

「ここにいる人を全部乗せてもまだかなり席があるので、どこかで待っている人に連絡してもいいですよ」と。

 

はぁ〜・・・。連絡する知人なんて空港内にいるわけないでしょう・・・自分で空港内の日本人に声を掛けるという事は考えないんでしょうかね? 思わず

「今朝、館内アナウンスでH・○・Sでエジプト6日間のツアーにご参加のお客様は・・・・にお集まり下さいって日本語が大きな声で流れていたから放送してくればどうですか」って言いましたよ。

 

メチャクチャ優しい声でアドバイス!

心の中では「あなたねぇ・・・日本人を代表する外交官でしょ、しっかりしなさい〜!!」って思いながら(笑)。

大使館員だ!・・・頼りになる・・・安心だ・・・っていう思いはこの時にはなくなっていましたね。

オイオイ・・・頑張って下さいよ・・・若者よ〜って言う感じでしたよ。

 

チケットをGETして急いでGATEに向かいました。

出発時刻を過ぎているので当然他の乗客は飛行機の中で待っていると思って!

ところが、出発GATEには、大勢の日本人・・・。

いやぁ〜な空気を感じましたよ。

だって前夜と同じ状況。

しかも、窓から外を覗くとエジプト航空機内は真っ暗・・・・。

 

また前夜と同じ繰り返しも考えられる・・と思いましたが、予定時刻を2時間ぐらい過ぎてからGATEが開き飛行機に入れることに!

ここで漸く飛ぶだろう〜って言う気がしました。

乗客が乗り込んでもまだ空席が結構ありました。出発時刻をかなり過ぎてもポツポツと日本人が乗り込んできたので、日本大使館員が空港内の日本人に声を掛けたと思われます。

出発予定時刻から遅れる事3−4時間。

飛び立ちました!

 

機内では日本語で「遅れまして申し訳ありません」と言うアナウンス。

どうやら、日本人客を待っていたのではなく、乗務員が集まるのを待っていた様子。

日本人CAばかり。

私の席は、一番後ろから2番目の席。CAが夜中も待機している場所のすぐそば。

やけに日本人CAが賑やかで・・・。

 

「大変だったのよ、・・・はセットされてないし、・・・さんは来ないし」とかしゃべっている。

CAが機内で友達同士のような言葉遣いで話しているのを今まで聞いた事がなかったですけど・・・それだけ、彼女達にとってもこの2−3日はいろいろあったのでしょう。

 

「昨日の便はどうして飛ばなかったのですか?」と尋ねると、乗務員が集まらなかったとの事。

エジプト人乗務員が自宅で略奪の被害にあったり、空港まで来られなかったりして結局人数が足らずにキャンセルになったとの事。

私達はGATEで4時間も待った挙句に飛ばない理由の説明もなく、床に寝た事を話しました。

「大変でしたね・・・」と言う言葉もなく「そうですか・・」だけでした。

 

乗務員が足りなくてキャンセルになるならGATEで待っている日本人に空港で待機していた日本人乗務員からでも説明してくれても良かったのでは・・・って言いたかったですけど・・・。

 

帰路は11時間弱。

2回の食事も出ましたが、映画を見る元気よりも眠くて寝ていたせいかあっという間でした。

さすがに28日の夜から3日間、殆ど寝ていない状況でしたから疲れていたと思います。

  

 

2011年1月31日(月)

 

夕方、成田着。

エジプト航空カイロ発成田への再開第1便と言う事もあって、TV局や報道陣が一杯。

よくニュースとかでは見かけますが、報道陣って中までは入れるんですよね。

私達は、最後の方に出て行ったのでインタビューをされずに済みました。

             

 

まぁ、殆どの観光は予定通り出来たし、予約のない飛行機にも乗れて超ラッキーでしたから、どちらかと言うとニュースにはなりませんよね。 中には、28日朝に成田を出発して、カイロ空港から1歩も外に出られないまま2晩を空港ロビーで過して戻ってきた人もいましたから。

 

スーツケースを受取り、集合して添乗員さんにお別れ。

今回のSさん、本当に良く頑張っていました。ツアー中に誕生日を迎えた事を話していたので今時めずらしくツアー客の中で500円ずつ集めて最後に渡したら涙ぐんでいました。

1995年から添乗員をしていますが、ここまでの経験は初めてでした」と。

そうでしょうねぇ。

「人数が多く大変でしょうと皆さんに言われましたがこれはこのK社の問題ではなく、旅行業界の規定ですし本社からもきちんと指示は来ていましたし皆さんのお陰で無事に・・・」と言う様な話でした。

さすがK社をかばうのは派遣添乗員さんですね。

 

成田空港には各旅行会社の方々も来ていました。

添乗員さんには、途中で文句を言っていたツアー客も最後はお礼だけでしたが、来ていたK社の社員にはかなり大声で文句を言っている人もいました。

殆どが34人もの客を1人なんて・・・とか、途中で現地ガイドもいなくなったままで・・・とかでしたが、それって全部、添乗員の力量不足を問われそうだと思うと私たちは何も言わずに、帰宅しました。

良い添乗員でしたから。

 

本当に添乗員のSさんは、最後の3日、不眠不休で頑張っていました。

彼女にこれ以上要求するのは無理と言うぐらい・・・。

 

ツアーの団体行動だからあまり目立たないようにしていました。 私の性格を知っている人なら想像出来ると思うんですが、結構行動的です^^。英語しか話さない現地ガイドさんとかにも話しちゃたりします。

前回クロアチアに母と行った時「ガイドさんと話していると添乗員さん怖い顔して見ていたからハラハラしたわよ」とか今回も「添乗員さんの言う通りにしなさいよ」なんて言われていましたからねぇ。

 

でも、非常事態だったのだから、何かもっと手伝えたのでは・・・ってちょっと後悔しています。

添乗員からはどんな状況でも顧客に何かを自分から頼む事は出来ないですから・・・。

 

荷物番とか何かを配ったりとかの手伝いはしましたが、点呼が大変そうでしたからグループ分けしてリーダーを決めて行うとか、提案してあげれば良かったなぁ・・・って。

 

2830日は、日本のテレビとかでも大々的にTOPニュース扱いのようでしたが、夜に漸く自宅に戻りニュースを見たら「サッカーメンバーの帰国」「相撲八百長疑惑」「噴火」の後の扱い。拍子抜け^^;。

 

翌日ビックリしたのは、カイロ→ローマ間を政府チャーター機が予定より10時間遅れで飛んだという話題の中で、ローマまで一人34000円・・・えっ? 政府チャーター機って無料なのかと思っていました。

うぅ〜ん・・・ローマ→成田も自腹でしょうね。安いチケットを手配しても一人10万円は請求来るでしょうね・・・。

 

もっとビックリしたのは、チャーター機の説明をしている日本人添乗員。

紛れもなく29日の夜に、GATEで日本人添乗員を代表して「皆さん、聞えますか?」と叫んでいた彼!!きっと、30日はホテルに行ってしまい、31日に空港に戻ってきたのでしょう。

 

ネットを見ていたらローマからヘルシンキ経由で漸く2日に成田に戻ってきたツアー客のニュースも。

いやぁ〜・・・あの時添乗員さんの言う事を素直に聞いて到着ロビーの片隅で毛布を待っていたら、きっと私達もチャーター機の乗客となり、ローマからも自腹で帰国する事になっていたでしょう・・・。

 

天災・テロは旅行会社の責任は無くても、もし会社の判断によって他の旅行会社の客に比べて損害を被ったらどうなるのでしょうね・・・。きっと、非常事態下と言う事で、旅行会社の非はなかったと言う事になると思います。でもねぇ・・・・。 ん〜、K社を相手に直談判しなくて済んで良くて本当に良かった!!

本当に、本当にラッキーでした!!!

 

エジプト情勢、2月12日、30年続いたムバラク大統領がとうとう退陣する事になり、歴史が変わりました。民衆によるデモが政権を変えたわけですから喜びに沸いているようです。

ただ、軍に一時的に移った政権が今後どうなるのか、民衆の生活が今後期待に沿えるものになって行くのか、まだまだ混沌としていて外国人が旅行に行ける状態では当分無いと思います。

 

エジプトは今が、一番の観光時期です。現地旅行会社・ホテル・お土産屋さん、みんな休業状態だと思います。エジプト政府も貴重な観光収入が入らなくなると財政にも響くと思います。

これは、私達が今回のツアーで入った観光地の入場券です。

28日に閉鎖されて入れなかったルクソール神殿以外のチケット13枚ですが、合計780ポンド(11700円)にもなります。この金額はツアー代金に入っていますが、高いですよね。

ツタンカーメンのお墓は、入って2−3分で出て来るような場所ですが100ポンド(1500円)

 

 右下のコインは、50ピアストル・1ポンド(裏・表)です。

 1ポンドは真ん中がゴールドのツタンカーメンで15円の価値とは思えないほど立派です!

 

日本からは遠いのに、ツアーはどこも盛況でしたが春までキャンセル。

人々はフレンドリーで、遺跡がそのままあちこちに残っている大地エジプト。

観光客で賑わいを取り戻すには時間が掛かりそうですが1997年のテロ事件と違って、今回は民衆がよりよい生活を求めての政府に対するデモでしたが300人以上が犠牲になりました。

これ以上死傷者を出さずに平和的推移される事を期待します。

 

初めてのアフリカ大陸。初めての4人での旅行。

最後にちょっとハプニングがありましたが、元気に楽しく行って来られて本当に良かったです!

 

長い、長い旅行記を最後まで読んで頂きありがとうございました!       2011.2.13

 

                              

 

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