花 蓮

「花蓮」は、台湾の北東部の海岸沿いに位置する都市。

でも、「タロコ渓谷」への入り口として観光客が来るぐらいで、さして何があるというわけではない。

台北で国内線に乗り換えて到着した頃にはもう夕方になっていた。

今回のツアー参加者は、私たちともう一組の夫婦だけ。

「LOOKワールド」なんていう結構名が知れたツアーなので、もっと一杯いるかと思っていたのだけど。

同じコースなのだけれど、ホテルは2ランクあって3泊分1万円プラスでスタンダードからデラックスに変更出来た。

私たちは、スタンダードのままで、もう一方の夫婦はグレードアッププラン。

私たちには正しい選択だった。私たちの泊まった「マーシャルホテル」は、街中のホテルなのだが、デラックスの「パークビューホテル」は、前がゴルフ場という丘の上。

そうなる事はわかっていたので、あえてスタンダードにしたのだが、ホテル内でじっとしていられない私たちにとって

便利なのが一番。

ガイドによれば、この街中のホテルのほうが人気が高くて実際に旅行会社が払う宿泊代は、デラックスクラスよりも高いとの事。でも、これを聞いていたもう一組の夫婦はどう思ったかなぁ・・・・

 

夕食まで、街中をぶらぶら。

露天が一杯なので見ていて退屈しない。でも、中国値段にこのところ慣れている私たちには、日本の3割引ぐらいの値段では全く買う気が起こらない。

夕食はごく普通の中華料理。豪華でもなんでもないが、4人で食べると2人で食べるより種類がいろいろ食べられるので

おいしく感じた。

 

食後は、「アミ族文化村」へ。

ここは、日本人観光客で成り立っている寂れた観光施設。

衣装に身を包んだアミ族の踊りはなかなかよかったけれど、いかんせん観光施設。

一度行けば、もういいという感じ。アミ族と一緒にステージで踊ると後でその写真を買わされるらしく、

ガイドが「写真を買いたくなければステージに誘われても出ないで下さい」と。もちろん出ません!

ツアーで付いているから行ったけど、自分たちでタクシーに乗ってまで来る人は少ないだろうと思った。

                                      

タロコ渓谷

翌日もいい天気。海外旅行で天気に恵まれるのはうれしい。

つい2週間前はこの台湾東北部、大型台風によってかなりのダメージを受けていたのだから。

でも、私たちは新聞で「花蓮で200人行方不明」と言う記事を見て心配していたのだけれど、ガイド曰く

「それは、日本の新聞が中国寄りなので、いつも台湾の観光イメージをダウンさせる記事ばかり書いている」

との事だった。こんなところにも政治の影響があるとは知らなかった。

確かに私が見た花蓮はどこにも台風の影響は見られなかった。

 

バスで「タロコ渓谷」へ。

ここは今回の旅行の中で一番行ってみたかった所。

やはり、差し迫る峡谷とその絶壁をくり貫いて作ったトンネルは迫力あった。

よくここで、事故が起こらないものだと感心する。落ちたら・・・・・。

 

タロコ渓谷はよかった。でもその後待っていたのは・・・

「大理石工場見学」これはどんなものかは、予想できていた。

日本のバスツアーでもよくあるこの「見学」は「ショッピング」だ。

お店に入るとすぐ、私たち4人を10人ぐらいのスタッフが待ち構えていた。

大理石の説明はあまりなく、日本語でたたみかけるセールス。くっついて来る。わぁおーーーー!苦手じゃぁ・・・

はじめは、高価な宝石類から勧める。それに興味を示さないと、次にお土産品的なもの。それにも目を向けないと、

「協力と思って思い出にひとつ」と来る。

2人だけでなくてまだよかった。もう一組の夫婦がなにやら買っている。

大理石の製品に興味もないし、まして100円ショップで売られている大理石の爪楊枝入れを1000円近くで売っているのを見たらなおさら意地でも「いらない」

頭の中は「釧路への引っ越し」なのだから、よけいな物増やしたくないもんね。

お店の周りには「鳳凰木」の赤い花がとってもきれい。そそくさと逃げ出し、写真を撮りに行った。

 

本当は、もっとここでのショッピング時間が予定されていたようだったが、あまりにも興味を示さない4人組にガイドが気を利かせて、お店を後にして、台北行きの汽車の時間まで「花蓮の海」へ連れて行ってくれた。

ここは最高―――!!

ものすごいきれいな海。海辺の石は丸く模様入り。

「ここを見ないなんて絶対もったいない」と思うほどの海だった。

 

「自強号」と言う一番速い汽車で、「台北」に。

汽車の旅はやはりいい。

人気のある汽車のようで、座席はかなり前から予約しないと座れないようだった。

3時間の汽車の旅。車窓を見ていてなる暇もないまま「台北駅」に到着。

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