ハ ノ イ 5 日 間 の 旅

 

お盆の5日間、主人と2人で、ベトナムの首都ハノイに行ってきました。

5年前にホ−チミンに行って以来のベトナムです。

「蒸し暑い」事は百も承知、覚悟の上…のはずでした。

でも、でも、でも……。

「暑すぎる!!!」

夜になっても、湿度が90%以上、気温も33度ぐらいは…。

とは言え、5日間元気に過ごしてきたので、旅行記をお届けします。

 

8月12日                 

10時成田発香港行、香港乗換えハノイ15:40分着。

まだ、日本からのハノイ直行便はないが、なんとスム−ズ! 予定通り!

 

「え〜、何で外とつながっているの?」

成田の10倍以上の時間がかかる入国審査を終え、荷物の出来るところへ行くと…

 

“ムワァ!”とした暑い空気。

そこで待つ事20分。 もうハァハァ言ってる!

無事荷物を取り終えた私たち。

空港でタクシ−に乗る前にしなければいけない事は2つある。

一つは、帰りの便のリコンフォ−ム。

もう一つは、ホテルよりレ−トがよいと言われる空港銀行での両替。

 

出口を出て、左側が銀行のはず。あった、カウンタ−が。

でも誰もいない。

カウンタ−の前に空港職員のアオザイ姿の女性。

 

あの〜、両替したいのですが…」

「今日はもう閉まってるわよ、土曜の午後と日曜は休みです」

 

そんな…、空港内の銀行が…。

 

「でも、両替したいなら、あのタクシ−チケットを売っているカウンタ−で

代わりに出来るわよ」との声。

 

何の疑いもなく、1万円を出して、ベトナムの通貨ドンを受け取る。

両替したら、その場で確認するのが鉄則。

でも、回りに客引きタクシ−の運転手やら人が一杯…。

私の札束に注目が…。

まずい…。咄嗟にそう思って、一応

「レートは?」「1、100、000です」

ここでまず気付かない私は馬鹿だった。

 

5年前、ベトナムの価格からゼロを2つ取ったものが日本円だった。

つまり、100ドン=1円。

今回はもっと円高になっているのだが、余り考えていなかった。

「ちょっとレ−ト悪いけど、しょうがない」ぐらいにしか…。

 

回りの目を気にして、そのまま札束を財布に。

 

「うぁ…、やられた…。100、000ドン少ない…。」

気になって、タクシ−のなかで数えたって、もう遅いって!!

おまけに、悪いといわれてるホテルのレ−トでさえ、1、210、000ドン…。

 

かくして、私の1万円札は、来て早々、8、300円分に化けてしまった…。

それにしても、にこやかに両替した、アオザイ姿の空港職員。

まさか空港職員が…、と思ってしまった私があまい!

5年前、あれほど出国審査、税関で、お金を要求されたり、盗られたり、

取り返した恐怖を味わったのに…。

学習効果なし。  反省…。 

 

タクシ−の運転手、行き先を聞かない。

市内まで一律10ドルで、支払済みなので問題はないのだが…。

 

「ロイヤルホテルに行ってね」

「あそこ、高い、回り工事中」

「いいの、もう予約してあるから」

「他にいいホテルがある、紹介するから」

「いいの、もう全部払ってあるの!」

何度同じ事を話したかなぁ…。 はぁ…。

 

まぁ、リコンフォ−ムが終わるまで待ってくれた上、ホテルの客引きも出来ず、

おまけに、タクシ−のなかで両替でだまされた事に気付き、ブスッとしてた

私たちを乗せてしまった、運転手さん。 あなたも、うん悪かったねぇ!

 

ホテルはハノイの旧市街の中では最高級のロイヤルホテル4泊。

日本で予約し、一部屋一泊(税サ−ビス料込み)¥6,600.−。

ガイドブックでは、¥15,000.−ぐらいになっているが、

他の新しいホテルに客を奪われているせいか、ダンピングしている。

 

最高級とはとても言えないが、広めの部屋に、冷蔵庫、セ−フティボックス

カラ−テレビ、グラス類のずら−と並んだコ−ナ−まであって、きれい。

5年前に泊まったホ−チミンのホテルから比べれば、御殿だ。

 

しかし…、ホテルから一歩外に出ると、灼熱スチ−ムサウナ。

もう5時なのに…。

 

おまけに、「旧市街は昔ながらの静かな家並み」

という想像していたイメ−ジとは違い、町並みは古いが、道路はオ−トバイ

で一杯。

この騒音が、暑さを助長させる。

 

もちろん信号なんて、めったにないから、渡るのが一苦労。

両側から怒濤のように来るバイクを私たちが避けるのは無理で、

あちらに避けてもらいながら渡る。

これは、慣れないとかなり勇気がいる。

 

 

近くの水上人形劇場へ。

簡単に一等席ゲット。(1人40、000ドン、カセットテ−プ、扇子付)

まあ、面白いといえば面白いが…。てなとこ。

 

夕食は、ホアンキエム湖に面して立つ、豪華なベトナム料理の店、

「トゥイ−タ」で。

フカヒレス−プ、生春巻、ベトナム風チャーハン、コーラ。

合計、159、000ドン。

 

日本円にホテルのレートで計算すると、1、340円ぐらい。

でも私がしてしまった両替レ−トだと実に簡単!!

そう、0を2つ取るだけ!

今日の夕食、1、590円也! へへっ!

 

ちょっと歩いただけで、汗がだら−。

シャワ−を浴びて、ク−ラ−の効いた部屋にいると、生き返る。

 

 8月13日

朝食後、タクシ−でホーチミンの遺体が安置されている「ホーチミン廟」へ。

朝から猛暑のベトナムではタクシ−での移動しか考えられない。

メ−タ−タクシ−ばかりなので安全だし、2キロまでなら14、000ドン。

かなり乗っても、200〜300円ぐらい。

 

すごい人。

ベトナム中から見学する為に集まってくる場所なのだ。

外国人専用の列があり、途中で横入りさせてもらえる。

無料なのに、外国人だけ特別待遇で、申し訳ない…、って思いながらも、

しっかり横入り!

それでもけっこう時間が掛かったが、オ−ストラリア人の夫婦と話しながら

待っていたので、暑さが少し紛れた。

 

「えっ! ホーチミンの遺体、どうだったかって? 蝋人形みたいでした!」

 

この他にも、ホ−チミンの住むでいた家へ。

「1人5、000ドン、チケット」の声。

 

外国人である私たちだけに言っている。

「レシートはあるの?」と中国系オ−ストラリア人のご主人が質問。

パンフレットを渡そうとするベトナム人。

「でしょ!、なら払わない」っと。

 

「レシ−トをくれない、出さないものについては払う必要はありません。

このお金は全部、彼らのポケットマネ−になっているだけですから!」と。

 

さぁすが〜!!

私たちだけだったら、チケット代5、000ドンと入る時言われたら、

払ってしまっていただろう…。

 

タクシ−で、ハンザ市場へ。

けっこう市場をいろいろな国で見慣れている私たちにとって、

特に目新しいものはない。

それより暑い!

この高温多湿の中、豚の頭ズラ−ット見ててもしょうがない!

 

次は、「ホアル−収容所」見学。ここはかってベトナム戦争時捕虜の監獄

として使われていたところ。

蒸し暑い! こんなとこに足枷されて入れられたなんて…。

 

もう駄目だ。時計はまだお昼前。でもホテルに戻る。

シャワ−を浴び、昼寝。

                                        

夕方になって、やっと動く!                 

タクシ−でハノイ駅へ。

なかなか立派な鉄道駅。

近所のス−パ−や国営デパ−トを覗きながら歩く。

夕食は、雑誌などで有名なビュッフェの

「ブラザーズカフェ」に決めていた。

ところが…。

オ−プンエア−のみ!!

つまり蒸し暑い中での食事となるので、パス!!

タクシ−飛ばして、豪華なハノイホテルの中にある中華料理店ヘ。

大正解!!

眺めは最高。味もグッド!

 

蒸しガニ、北京ダックのようなもの、カニのスープ、チャーハン、コーラ

で合計、509、000ドン。

何と言う贅沢をしている私たち。

 

でもガイドブックに出ていた露店のベトナムうどん「フォ−」の事なんて、

この暑さの中では考えられる訳はない。

タクシ−で、サーカス劇場へ。

「今日はないってよ」

*路上の床屋さん*

 

到着して、回りの人に何か確かめてからタクシ−の運転手がこういった。

 

「そんなぁ〜、フロントでわざわざ電話で開演時間も確かめてもらったのに…」

あきらめきれない…。ここまで来たのに…。

でも、やはりないようだったので、タクシ−でホテルに戻る。

 

「今日はやってなかったですよ!」

「おかしいですね」

「明日、電話で調べてください…」といって、就寝。

 

 8月14日                          

カフェで申し込んだ1日バスツア−の日。

7時にホテルにピックアップに来てくれる。

行き先は、10世紀から11世紀にかけて首都があった、古都ホアル−見学と、

景勝地タムコックの小船によるボ−トトリップ。

 

手持ちのドンが少なくなったので、ホテルのフロントで5、000円分だけ両替。

10、000円=1、210、000ドンって印刷してある。

変動しないのか不思議だが、まぁ、600、000ドンはくるだろうと思った。

 

「はいどうぞ」アオザイ姿の女性スタッフ。

今回は、目の前で、数える。

「50、000ドンたりないけど…」

黙って、50、000ドン渡される。

やれやれ…。

あわよくば…ってなとこでしょう。

インドでもそうだったが…。

 

同じロイヤルホテルからイギリスの2組と一緒。

50人は乗れるバスに、乗客は25〜30人ぐらい。

国籍はばらばら。

分かったのはアメリカ、イスラエル、イタリア、イギリス、ベトナム…。

 

日本人は、私たちと、日本人風の男性一人。

 

「日本人の方ですか?」

ジェスチャ−で、耳が聞こえないといっている。

その男性はろうあ者だった。

筆談で聞いたところによると、今までにもアフリカなどを一人で旅行したらしく、

日本一周自転車の旅もしたとのこと。

 

その上、ハノイの滞在先は、ク−ラ−もない安宿。

年齢は同世代と思えるその男性の根性と体力に感服。

日本語とベトナム語の会話集を指差して、すべて切り抜けているようだった。

 

片道2時間のバスの旅。

ベトナム人の女性ガイドの英語は結構分かりやすかった。

古都ホアル−見学は、暑さの我慢大会。

寺の境内の中も蒸し風呂状態。

 

昼食は、ベトナム料理。

鳥肉、空心菜の炒め物、牛肉とパイナップルの炒め物、揚げ春巻、

スープ、白御飯、バナナ。

 

バス代、入場料、ボ−ト代、ガイド、昼食、すべて込みで、一人14ドルの

ツアーだったので、全く期待してなかったが、とても美味しい食事で大満足。

 

午後からは、2時間のボ−トトリップ。

これがまた炎天下の我慢大会!

私たちは帽子の他に傘も持っていたので、まだましだったと思うけど…。

 

小舟に私たち2人と、こぎ手のおじいさんと女性の4人。

途中で他の船が寄って来て、こぎ手の2人ににジュ−スをおごれと言う。

自分達も買わないのに…。無視!

 

初めは、女性の方が、家族の写真を見せたりや、こぎ手のこのおじいさんは

80歳で、私の父です、などと親しそうに話しかけてきて…、

そのうち…、

ガイドブックにも書いてはあったが、船に積んである刺繍製品

の猛烈な売り込み。

      

「いらない」  

「これは?」

「いらない」

の繰り返し。

だって、刺繍のテ−ブルクロスなどいくら安くたって、

使う機会がない…。

家にも何枚かあるし…。

あげても喜びそうな人もいない…。

5年前にも似たようなもの買ってるし…。

でも、ジュ−スもおごらなかったし、

何も買ってあげなかったので、

80歳のおじいさん親子がかわいそうになって、

後でチップをあげることにした。

現金が一番喜ぶの分かってたし…。

*ゆったりとした川くだり*

 

小舟一艘代金、17、000ドンとガイドブックに書いてあったので、

奮発して、20、000ドンのチップをあげることにした。

というのも、10、000ドン札がなかったので、5、000ドンじゃ

少ないかと思って、2人でどうぞ!  という意味だ。

 

「ありがとう、これ!」

と言って、娘を見ながらおじいさんにチップを渡すと…。

娘からは、

「ありがとう」といって笑顔が帰ってくるかと思ってたら…

 

「わたしも!」 だって!

ひぇ〜!!

「2人分よ」と言うジェスチャ−をしてそそくさと退散した。

恐るべき根性。

 

帰りは途中で、雷雨。

でもそのおかげで、この日の夜は多少気温が下がった。

ホテルに戻って、休んでから、旧市街をブラブラしたが…。

実に迷路状態の旧市街!

 

まっすぐ、ホテルに戻れたことはなかったが、この日はなんと30分以上

迷いに迷った。

尋ねる度、ベトナム人はちゃんと教えてくれて、英語も分かる人が多く 

楽な国!と思っていたのは間違い。

 

教えてはくれるが、間違っていることが多い!!

分からないことを分からないということが言えない国民性のようだ。

どれだけ、誤情報に振り回されたか…。

 

この日の夕食は、疲れたので、ホテルのレストランでベトナムうどん「フォ−」

とカニ肉のスープ、フランスパン。

美味しかった。−89、000ドン。

 

 8月15日                  

午前中は、ドンスアン市場や、旧市街の店をショッピング。

ク−ラ−なんてないから、我慢大会の中の買い物。

東京の雑誌でよく取り上げられている可愛い雑貨を見つけることは至難の業。

あれは、ホ−チミンの店が主だし。

 

それでも、わたしの好きなペ−パ−類などを安くゲット。

土産物屋も一通り回り、もう限界で、お昼にホテルへ戻る。

午後は昼寝!

 

夕方から、ホアンキエム湖のそばを通って、新市街と呼ばれる通りへ。

「う〜ん、これが新市街?」という感じ。

 

夕食は、ベトナム料理の最高級レストランとガイドブックにある、

「ナム.フーン」へ。

カニとアスパラのスープ、生春巻、えびのピリ辛いため、豚焼きそば

オレンジジュ−ス、アイスクリ−ム、ベトナムティ−、ベトナムの甘味

すべていつもどおり、一つづつ。

合計、230、000ドン。

 

 

タクシ−で、今日はやっているというサ−カスへ。

ひとり30、000ドンで、とっても楽しめた!

これはお勧め。

でもガイドブックには、年中無休って書いてあるけど、結果的に分かったのは、

団体の予約が入ってないと中止してしまうということ!

す…すばらしい…。

今回も、タクシ−で乗り付けた私たちは、最終日でやっと見られた。

 

 8月16日

カフェで予約した車が8時にお迎え。

すっご−いボロ車。

でも一応エアコン車。

空港まで、エアコン無しは10ドル、エアコン付は12ドル。

 

5年前が嘘のようにスム−ズな出国手続き。

香港乗換えで、成田へ。

 

飛行機には4回乗ったが、成田−香港の隣席の人は、IBMに勤めているインド人。夏休みで一時帰国。

 

香港−ハノイは、ハノイで同僚と待ち合わせているという日本人青年。

彼には、ホアンキエム湖で、荷物を背負ったままボ−ット歩いている所

に出会った。 やはり暑さで参っているようだった。

無事帰国しただろうか?

 

帰りのハノイ−香港は、ベトナム人だが、12歳の時にカナダへ移住した

という22歳の青年。 

やはり、英語がうまい!

 

香港−成田は、日本に勤務しているスコットランド人の彼に会いに行く途中の

香港女性。

4か月振りとのことで、とても嬉しそうだった。

 

 

いやぁ−、日本は涼しい!!

これが、第一声。

でも、とても暑くて大変だったが、日本にいるよりも元気だった。

というのも、帰国した次の日から熱が出て、10年振りぐらいで、

病院に行ったので!

まぁ、行く前から引いていた風邪がぶり返したようなもんですが…。

 

でも海外にいる時はいつもなぜか元気なわたし!

やはり海外生活がわたしを呼んでる?

ベトナムには,また暑くない時にゆっくりと街をぶらぶらしてみたい!

 

 

ハノイ費用報告書             海外旅行に戻る

inserted by FC2 system